債券は上昇、日銀の買いオペ実施や好需給が支え-超長期債に買い

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  • 長期金利は0.32%、新発20年物154回債利回りは1.07%で推移
  • 原油安や追加緩和期待を背景に、利回り曲線は平たん化が継続

債券相場は上昇。日本銀行が長期国債買い入れオペを実施したことや需給環境が良好なことなどが相場の支えとなった。市場では、原油価格の下落などを背景に、追加金融緩和への期待も根強く残っており、超長期債中心に買いが優勢となっている。

  13日の長期国債先物市場で中心限月12月物は前週末比7銭高の148円33銭で始まった後、すぐに148円34銭まで上昇した。その後は148円29銭まで伸び悩む場面もあったものの、下振れは限定的で底堅い展開に終始した。結局は6銭高の148円32銭で引けた。

先物中心限月の推移

  現物債市場で長期金利の指標となる10年物国債340回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値から横ばいの0.32%で始まった後も、同水準で推移している。超長期債では、新発20年物の154回債利回りが1ベーシスポイント(bp)低い1.07%、新発30年物の48回債利回りが0.5bp低い1.335%で推移している。同48回債利回りは4月28日以来の低水準。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、原油相場が前日下落したことなどから、「国債は買いやすい地合い。今月末の追加緩和期待もあり、前週末から買われた超長期債が強くなりやすい印象。利回り曲線はフラットニング(平たん化)している」と説明した。また「来週、20年債入札があるので、多少は調整があるだろうが、緩和期待を背景に大きく崩れることはないだろう」と語った。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一債券ストラテジストは、「市場では30日の金融政策決定会合まで追加緩和観測がくすぶりそう」と指摘。「下期に入って徐々に投資家の動きが確認でき、少しでも利回り水準の高い年限に買い余力がある。8日の30年債入札で堅調な結果が示されるなど、超長期債には投資家の実需を確認した。月内に20年と40年債入札を残して、一方向の金利低下はないにせよ、しばらく利回り曲線はフラット化しそうな雰囲気」とも語った。

  日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペの結果によると、残存期間1年以下と5年超10年以下の応札倍率は、いずれも前回から上昇した。

  野村証の中島氏は、「日銀の国債買い入れオペの水準自体は普通だった。新日銀ネットの稼働初日だったのでオペが入らないのではないかとの懸念もあったが、普通に通過し、売られにくい感じ」と話していた。

  財務省は14日、5年物利付国債の価格競争入札を実施する。表面利率(クーポン)は0.1%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回と同額の2兆5000億円程度となる。新発5年物125回債利回りは横ばいの0.06%で推移している。

  メリルリンチ日本証の大崎氏は、「付利引き下げ期待が後退したことで中期ゾーンは調整含み。ただ、5年債利回りがもう少し上がれば14日の入札は波乱なくこなせそう」と言う。

  12日の米国債市場はコロンブスデーの祝日で休場だった。 同日のニューヨーク原油先物は、5.1%安の1バレル=47.10ドルと急反落。石油輸出国機構(OPEC)加盟国の9月の原油生産が日量3157万バレルと3年ぶりの高水準だったことを受け、供給超過懸念から9月1日以来の大幅下落となった。

  13日の東京株式相場は反落。TOPIXは0.8%安の1503.13で取引を終えた。アジア市場もほぼ全面安の展開となっている。