メリル証の投資家向け会議、海外勢参加は6割増-最高に迫る

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メリルリンチ日本証券が開くことしの投資家 向けコンファレンスは、海外からの参加申し込み人数が前年比6割増 と、過去最高だった2013年に迫る勢いとなっている。

同証調査部のリサーチマーケティングヘッド兼コーポレートアクセ ス部長の西本桜ディレクターによると、地域別ではアジアの投資家の増 加が目立つ。参加する海外投資家に占めるアジアの比率は、前年から6 ポイント上昇し54%と、初めて5割を超えた。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの8月グローバル投資家調 査によると、今後オーバーウエートしたい市場で日本は2位。機関投資 家の3分の2が中国の景気後退と新興国の債務危機を最大のテールリス ク(確率は低いが、影響が大きいリスク)に挙げる中、1位の欧州とと もに米ドル高の恩恵を受ける日本が選好されている。

西本氏は、「海外投資家はアベノミクスによって日本をみなければ ならないと13年に感じたが、いつまでアウトパフォームが継続するか当 時は確信を持てなかった」と指摘。しかし、主要株価指数が十数年ぶり の高値を更新するなど好成績が続き、「日本をしっかり調べて投資しな ければならない」とのスタンスに変わっているとみる。

アナリストがモデレーター(司会者)となる十数人規模のミーティ ングが47件予定され、海外投資家からの人気が最も高いテーマは不動 産。コーポレートガバナンスや半導体、年金、サイバーセキュリティ ー、インバウンドなども人気があるという。

楽天やヤフー、ドンキホHなど人気

昨年の個別企業ミーティングでは外需系企業に対する申し込みが多 かったが、ことしはネットとインバウンド関連の人気が高いと西本氏。 中でもインバウンド関連は、「ヘッジファンド、ロングオンリーともに 日本の主なテーマとみている」と話す。

過去の投資家ニーズなどから選抜した178社との個別ミーティング で申し込みが多い上位ランキングは、楽天を筆頭にヤフー、ソニー、ク ボタ、カカクコム、ソフトバンクグループ、リクルートホールディング ス、サイバーエージェント、ドンキホーテホールディングス、日本空港 ビルデング、ラオックス、資生堂などが続く。

世界の株式市場は、中国をはじめとする世界景気の減速懸念から8 月中旬以降に大幅調整し、TOPIXは8月25日には1年4カ月ぶりの 6日続落を記録。その後は反発したものの、なお不安定な動きとなって いる。足元の金融市場混乱の影響について、西本氏は「今のところ目立 ったキャンセルは出ていない」と説明した。

東京証券取引所の投資部門別売買動向(東証・名古屋証券取引所の 1・2部合計)によると、7月の総売買代金に占める海外投資家の比率 は67%。海外投資家の地域別状況では欧州が68%、北米20%、アジ ア12%の売買ウエートとなっている。

メリル日本証のジャパン・コンファレンスは、9月7-11日の日程 で東京都内のホテルで開かれる。9日の基調講演は、菅原一秀・財務副 大臣やソニーの平井一夫最高経営責任者(CEO)、一橋大学大学院の 伊藤邦雄特任教授、塩野義製薬の手代木功社長などが行う。

名実ともに9月相場入りした1日の日本株は、TOPIXは3営業 日ぶりに心理的節目の1500ポイントを割り込み、日経平均株価は400円 以上下げた。中国経済の先行きや米国の金融政策に対する不透明感が強 い中、先物主導で幅広く売られた。

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