ジャクソンホールで焦点の物価、ユーロ圏でも高まらず

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、米 ワイオミング州ジャクソンホールで開かれたカンザスシティー連銀主催 の年次シンポジウムへの参加を見送ることはできたかもしれない。だ が、各国・地域の中央銀行が想定通りにインフレ率を誘導できていない との同シンポジウムの結論から逃れることはできない。

ドラギ総裁が消費者物価を上昇の軌道に戻すと公約した量的緩和プ ログラムの導入から約半年が経過した今、中国の景気減速や商品相場の 低迷でユーロ圏は再びディスインフレ圧力に直面している。今週、同総 裁はそれを認め、インフレ見通しを下方修正せざるを得ないかもしれな い。

こうした物価に対する最新のリスクは、米国や英国など他の先進国 と同様、ユーロ圏の総合インフレ率がいかに目標を大きく下回り、景気 回復と足並みをそろえることをやめつつあるかを浮き彫りにしている。 これで1兆1000億ユーロ(約150兆円)規模の量的緩和強化を求める声 が強まるかはドラギ総裁がどのように複雑な経済情勢を説明するかにか かってくるだろう。

米ジョンズ・ホプキンス大学のジョン・ファウスト教授(経済学) はジャクソンホールのシンポジウムで取材に対し、「中銀はもはやイン フレ率を操れない」と人々は考えているが、「それは事実ではない」と 指摘。「インフレ率は持ち直すだろうが、現在の環境ではその具体的な タイミングが一段と難しくなっている」とコメントした。

原題:Jackson Hole Questions Inflation Mastery Sought by Draghi & Co.(抜粋)

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