中国企業が米国で工場を建設-雇用創出と共に緊張も高まる

チェン・ミンシュさんが子供の頃、米国のビジネスマンが中国農村部に大挙して訪れ、税制優遇の恩恵を受けた。それから30年後、チェンさんは米国に渡り、アラバマ州南西部にやって来た。
  
  中国の金龍精密銅管集団は、アラバマ州で最も貧しい郡の一つであるウィルコックスに1億2000万ドル(約145億円)を投資し、初の米国工場を建設。チェンさんは地元で約200人を雇用し、同工場の管理に当たっている。アラバマ州は雇用創出や投資誘致を目指して、他の都市や州に競り勝った。

  中国企業は昨年、米国に120億ドルを投資。2000年代初めのゼロから大きく増加し、海外の対米直接投資元として最も急速に伸びている。国境を越えた投資を調査する米ロディアム・グループによると、中国の関連企業は現在、米国人8万人余りを雇用している。

Alabama resident and factory manager Chen Mingxu.

Photographer: Ye Xie/Bloomberg

  米国が9月末の中国の習近平国家主席の訪問に備える中、両国の経済関係は大きく変化している。中国は賃金上昇や労働力の減少、過剰設備に見舞われており、同国企業は海を渡り、米国の中心部から離れた場所に拠点を築いている。

  習主席の訪米の目的の一つは、米国での中国事業の促進および中国で外資が禁止または制限されている分野での門戸開放を目指す条約で進展を得ることだ。

  ただ、条約で合意に達しても、緊張が和らぐことはほとんどなさそうだ。米国は中国の幅広い産業・政府のスパイ活動を非難しているため、中国マネーの拡大は懸念を招くことが見込まれる。中国の今月の人民元切り下げは米大統領選の議論の対象になっており、共和党の候補者は中国当局が為替を操作し、米国の労働者に損害をもたらしていると批判している。

原題:Chinese Build U.S. Factories, Bringing Tensions Along With Jobs(抜粋)

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