菅官房長官:国民に大きな誤解、丁寧に説明へ-安保法案反対のデモで

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菅義偉官房長官は31日午前の記者会見で、集 団的自衛権の行使を可能とすることなどを柱とする安全保障関連法案に 反対する大規模なデモが行われたのは国民の間で法案に対する誤解が生 じているため、と指摘した。政府としては丁寧に説明して理解を求めて いくという。

デモは労働組合や市民団体で構成する「戦争させない・9条壊す な!総がかり行動実行委員会」や学生らのグループ「SEALDs(シ ールズ)」などが、10万人規模での参加を呼び掛けた。共同通信による と、30日に国会前で行われたデモの規模について主催者は12万人が参加 したと発表、警視庁関係者は3万人余りとしているという。

菅氏は同法案について「一部野党やマスコミから、戦争法案あるい は徴兵制の復活という宣伝がされており、大きな誤解が生じていること は極めて残念だ」と述べた。デモに関しては「賛成のデモも実施されて いた。国民の声にもさまざまな声があることも事実だろう」との見方を 示した。政府としては「戦争法案とか徴兵制の復活とか、こうしたこと では全くないということを丁寧に説明していきたい」と語った。

国会前デモ

「戦争法案、今すぐ廃案」、「戦争反対、今すぐ廃案」――。小雨が 降るなか決行されたデモでは、国会議事堂前の大通りを埋め尽くした参 加者から繰り返しシュプレヒコールが上がった。

議事堂の正門は警察車両がずらりと並んでバリケードを築き、参加 者は通りを挟んで建物を取り囲み、さらに街宣カーが設置された近くの 霞が関の官庁街や日比谷公園まで押し寄せた。

デモに参加した民主党の阿部知子衆院議員は「国民の声がどれ程広 がり、安倍政権の支持率がどれほど落ちるかが事を動かす本質的な問題 になってきている。民主主義の力が試されている」と意気込んだ。

川崎市から来た無職の後藤洋子さん(72)は地元で安保法案反対の 署名活動を続けている。「街での訴えも好意的に受け止められている。 今日の行動で潮目が変わるのではないかと期待している」と語る。

安保関連法案は7月16日に衆院を通過。参院平和安全法制特別委員 会で審議が続いている。安倍晋三政権は今国会での成立を目指してお り、会期を9月27日まで95日間延長した。

共同通信が15日に配信した世論調査では、内閣支持率は43.2%。安 保法案に「賛成」は31.1%で「反対」は58.2%。

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