米国株:S&P500、月間で3年ぶり大幅安-世界経済の減速懸念で

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31日の米株式相場は下落。S&P500種株価指数は月間ベースで約3年ぶりの大幅安となった。世界経済の成長鈍化懸念と早ければ9月にも実施される利上げの影響が嫌気された。

メルクとセルジーンが大きく下げ、ヘルスケア株全体を抑えた。ヤフーとフェイスブックを中心にハイテク株も安い。エネルギー銘柄は原油高を背景に上げに転じた。コンソル・エナジーやコノコフィリップスは大幅高。資産家ウォーレン・バフェット氏率いる投資・保険会社バークシャー・ハサウェイが約45億ドル(約5450億円)相当の株式を保有していることが明らかになった製油会社のフィリップス66は2.4%高。一方、バークシャーは1.3%下落。

S&P500種は前週末比0.8 %下落して1972.18。 月間ベースでは2012年5月以来の大幅安となった。ダウ工業株30種平均はこの日、114.98ドル(0.7%)下げて16528.03ドル。月間では10年5月以降で最大の下げ。

コニファー・セキュリティーズの株式トレーダー、スティーブ・ボンバルディア氏は「今の市場はかなり感情的だ。朝、来てみたら欧州やアジアで何かが起こっており、それがわれわれを動かしている。調整局面で買いを入れたかった参加者は多かったが、前週の小休止の後、調整がどの程度続くかを考えている状態だ」と述べた。

S&P500種のエネルギー株指数が2.5%安から戻し、一時は1.4%上昇すると、株式相場全体も下げ渋る場面があった。原油相場の大幅高が背景にある。石油輸出国機構(OPEC)が「適正価格」を達成するために他の生産国と交渉する用意があると表明したことに加え、米エネルギー情報局(EIA)が原油生産見通しを下方修正したことが原油相場を押し上げた。

S&P500種は8月を6.3%安で終えた。中国の人民元切り下げに端を発した世界的な成長懸念を受け、5兆3000億ドルを超える時価総額が世界全体で吹き飛んだ。前週のS&P500種は0.9%高で終えたが、一時は2011年以来の大幅安となり、調整局面入りする場面もあった。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は9.1%上昇の28.43。市場の変動の激しさを示す同指数は月間で過去最大の135%上昇した。米市場では7月末から先週の安値水準に下げる間に2兆ドルを超える時価総額が消失した。ブルームバーグがまとめたデータによると、これはS&P500種構成企業のほぼ2年分の利益に相当する。

S&P500種は8月としては2001年以来で最悪の月となり、ダウ平均は6.6%下落し、1998年8月(15%安)以来の大幅安。

今月の株価混乱にもかかわらず、米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は9月16-17日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げを当局が排除していないことを示唆した。同副議長は「インフレ率が高まると信じる正当な理由がある」と話した。金利先物市場が織り込んでいる9月利上げの確率は40%と、26日の25%前後から上昇した。

ライノ・トレーディング・パートナーズ(ニューヨーク)のチーフ株式ストラテジスト、マイケル・ブロック氏は「8月は誰にとっても厳しい月だった。フィッシャー副議長が早ければ9月の利上げの可能性に言及したため、当局がボラティリティを気にせず、市場が自力で対処しなければならないとの懸念がやや広がっている。利上げは株式には良いことだと言えるかもしれないが、不透明感は強く、市場は判断しかねている。それが不安材料だ」と指摘した。
  

August's wild ride

31日はS&P500種の10セクターのうち9セクターが下落。公益事業やヘルスケア、資本財の下げが目立った。一方、エネルギー株は1.1%上昇。

原題:U.S. Stocks Decline as S&P 500 Posts Worst Month Since May 2012(抜粋)

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