アリババよりJDを選好-ヘッジファンドのお気に入り銘柄に変化

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  • ヘッジファンドによるJD株の保有株比率が大幅に上昇した
  • JD株はIPO以来41%上昇-アリババは上場後上げ幅をほぼ帳消し

アジア最大の電子商取引会社である中国のアリババ・グループ・ホールディングが記録的な規模の新規株式公開(IPO)でニューヨーク証券取引所(NYSE)に昨年9月に上場した際、投資家は先を争って同社の株式を購入した。だが、今では同社より規模の小さい中国の同業JDドット・コム(京東)がヘッジファンドのお気に入り銘柄となっている。

  当局への届け出を基にブルームバーグが集計したデータによれば、ヘッジファンドの今年6月末時点のJD株の保有比率は18%と、昨年7-9月期の1.2%を大きく上回った。ヘッジファンドは同じ期間にアリババ株の保有を3分の1以上減らし、比率は6月末で約3.1%に低下している。JDの米国預託証券(ADR)は2014年5月の上場以来41%上昇。アリババは11月までに75%余り上昇して過去最高値を付けたが、その後は下げ、先週末の通常取引終値はIPO価格を3%上回る水準にすぎない。

  JDは直接配送モデルを通じて高品質の商品を提供できるため、高い成長ペースを維持できると投資家はみている。アリババの全プラットホームでの取引総額は中国最大で、依然として支配的な存在であるものの、JDの今年の売り上げはアリババの2倍余りのペースで伸びており、市場シェアの差が縮小している。

  中国株に投資するノース・グローブ・キャピタルの創業者ガブリエル・ウォラック氏は28日の電話取材に対し、「両社はビジネスモデルが異なっているが、JDはずっと速いペースで成長している」と指摘。ボストンを拠点とするノース・グローブはアリババ株とJD株の両方を保有している。ヘッジファンドがJDの方を選好している理由として、事業拡大ペースおよび期待通りの四半期業績を計上できていることや、「よりクリーンな電子商取引モデル」を挙げた。

  届け出によると、4-6月(第2四半期)にアリババ株を売却したファンドには、ジュリアン・ロバートソン氏率いるタイガー・マネジメントの在籍経験者が創業者となっているファンドが含まれる。これらファンドは「タイガー・カブズ」と呼ばれている。その一つであるチェース・コールマン氏率いるタイガー・グローバル・マネジメントは、アリババ株の保有を770万ドル(約9億3000万円)に減らした一方で、JD株の保有を2倍余りの24億ドルに増やし、ヘッジファンドとしては最大のJD株投資家となった。

  ローン・パイン・キャピタルやコーチュー・マネジメントもJD株を買い増した。資産家ジョージ・ソロス氏のファミリーオフィスも4-6月にJD株の購入を開始した一方で、アリババ株の大半を手放した。

  アリババの米在勤の広報担当ロバート・クリスティー氏とJDのジョッシュ・ガートナー氏は両社株の売買についてコメントを控えた。
 

原題:Hedge Funds Dump Alibaba for Smaller Rival Growing Twice as Fast(抜粋)