FRB副議長:米国のインフレ加速を確信する正当な理由

米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシ ャー副議長は29日、FRBが利上げを実施する前にインフレ目標の達成 を待つべきではないと述べるとともに、物価圧力が今後増大すると自信 を示し、9月の利上げの可能性を残した。

同副議長はワイオミング州ジャクソンホールで開かれたカンザスシ ティー連銀主催の年次シンポジウムで講演し、「インフレ期待の安定が 明白な中で、物価を抑制している要因がさらに解消されるにつれて、イ ンフレ率が高まると信じる正当な理由がある」と語った。

同副議長は「インフレ率が低水準なため、緩和策を緩やかに解消す ることが恐らく可能だ」と述べたが、利上げをいつ開始すべきかには触 れなかった。副議長は「金融政策が実体経済に影響を与えるにはかなり のラグ(遅れ)があるため、われわれは引き締め開始でインフレ率が 2%に戻るのを待つべきではない」と指摘した。

副議長は講演で、9月16、17両日の連邦公開市場委員会 (FOMC)で利上げを開始するかどうか明確なシグナルを送っていな い。同副議長は「判断の前に、利用可能なすべての情報と経済見通しへ の影響を検討する必要がある」と述べた。

フィッシャー副議長はFRBが「中国経済の動向と他国に与える影 響をいつも以上に注視している」と述べ、中国の景気減速にも言及。ま た、石油価格急落がインフレ率全体に影響を与えるだけでなく、コアイ ンフレ率を押し下げる可能性があると指摘、ドル高もインフレ率を抑制 しており、恐らく2017年まで米国の経済成長を圧迫し続けるだろうと語 った。

同副議長はその上で、こうした要因が一時的だと述べ、「市場は石 油相場の大幅続落を予想しておらず、インフレ率を抑制する影響は一過 性だろう」との見方を示した。

原題:Fischer Sees Good Reason to Believe U.S. Inflation Will Rise (2)(抜粋)

--取材協力:Jeff Black.