新興市場からの資金流出ペース、リーマン破綻以来の高水準に

  • 投資家は24日に新興市場から27億ドル規模の資金を引き揚げ
  • 中国や米利上げ懸念で8月の新興市場からの資金流出は推計45億ドル

今週、投資家は再び悪夢を見た。

中国や南アフリカ共和国などの金融市場が大きく揺れ、投資家は24日に新興市場から27億ドル(約3270億円)の資金を引き揚げた。これはリーマン・ブラザーズが経営破綻した週の2008年9月17日の資金流出に匹敵する。同社の破綻は世界金融危機の流れの中で1つの大きな節目になった。

国際金融協会(IIF)の集計データによれば、中国の景気減速や米利上げ懸念を発端としたリスク資産離れを受け、8月の新興市場からの資金流出は推計45億ドルに達している。7月は67億ドルの資金が流入していた。

投資家が特に懸念しているのは株価の下落だ。

8月の新興国株からの資金流出額は87億ドルと、米国の金利上昇観測でよりリスクの高い資産の魅力が低下し、新興市場を揺るがした13年の「テーパー・タントラム」以来の高い水準になった。

IIFによると、債券への資金流入は8月に鈍化しているが、42億ドルとプラスを維持している。

IIFのチーフエコノミスト、チャールズ・コリンズ氏は電子メールで、「新興市場の投資家は中国をめぐる不透明感の高まりに動揺しており、新興国経済の先行きに関する根本的な懸念と世界的な金融市場のボラティリティ(変動性)が重なり、緊張が高まってきている」とコメントした。

原題:Money Pours Out of Emerging Markets at Rate Unseen Since Lehman(抜粋)

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