元切り下げ、中国企業に為替ヘッジ促す警鐘-ブラックロック

人民元の切り下げは、これまで対外債務に関 してほとんど為替ヘッジを行っていなかった中国企業への警鐘になって いると、米ブラックロックと英アビバ・インベスターズ・グローバル・ サービシズが指摘した。

中国企業で鉄鋼の宝鋼集団とレンタカーの神州租車、不動産開発の 碧桂園は、今月11日の実質的な人民元切り下げを受けて、ヘッジを検討 していることを明らかにした。需要の高まりを受けヘッジのための取引 コストは上昇。5年物のクロスカレンシースワップは2週間で0.11ポイ ント上昇し3.13%。

アビバのポートフォリオマネジャー、ティム・ジャガー氏(シンガ ポール在勤)は「最近まで、多くの中国企業にとってドル・人民元相場 の投資戦略は一方向と考えられていたため、ヘッジの必要がほとんどな かった。そうした状況が様変わりしたのは明らかで、ここにきて中国企 業はヘッジの拡充が必要となっている。ただヘッジのコストが急騰して いるため、特に慎重な経営陣のみが実行するだろう」と語った。

ブルームバーグ・データを基にした試算によると、人民元が今 月3.2%下落していることで、中国企業の対外債務に伴う負担は170億ド ル(約2兆円)余り増している。JPモルガン・チェースは今後1年で 人民元はさらに最大5%下落すると予想した。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスのアナリス ト、フランコ・ルン氏(香港在勤)は「人民元の下落がさらに続けば、 外貨建ての借り入れの多い中国企業は財務状況の悪化に見舞われること になる」との見方を示し、「ヘッジコストという点を考慮しなければ、 中国企業が為替エクスポージャーをヘッジするのは一般に信用状況にと ってプラスだ」と指摘した。

原題:BlackRock Sees Yuan Drop as Wakeup Call for China Debt Hedging(抜粋)

--取材協力:Helen Yuan.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE