「債券の謎」生んだ中国、「量的引き締め」で世界揺るがす

最近の世界市場での売りは、主に 中国で起きていることに関連している。人民元切り下げや上海株急落、 成長鈍化だ。だがドイツ銀行の外国為替ストラテジスト、ジョージ・サ ラベロス氏によれば、注目すべきは中国の「量的引き締め(QT)」 だ。

同氏は米連邦公開市場委員会(FOMC)が最近数年間、量的緩和 (QE)策として資産を積み上げたように、中国人民銀行(中央銀行) が外貨準備高を増やしたと以下のように説明している。

「世界の市場が過去2週間、なぜこれほど激しく中国の動きに反応 しているのか。中国株の売りや人民元の弱さが最も強い影響を与えてい る可能性は低い。そうではなく、中国の外貨準備をめぐり起きているこ とが問題であり、このことが世界の流動性を意味するという問題 だ。2003年以降、中国は前例のないの外貨準備買い増しを進め、ほぼ4 兆ドル(約484兆円)の外国資産を持つようになった。FOMCが決め たQE総額を超える規模だ。人民銀は紙幣を増発し、その流動性を活用 し外債を購入。米国債利回りは低いままで、利回り曲線はフラットだっ た。これは『債券の謎』と呼ばれた」。

「突然の為替政策変更が人民元下落へと元相場見通しを大きく変化 させ、それに伴い中国からの資本流出が急増した。今月だけで最大2000 億ドルとの推計もある。それに対応するため、人民銀は元防衛に動き、 外貨準備を売却し海外債券の保有を減らした。人民銀の行動はQEの巻 き戻しに等しく、いわば量的引き締め(QT)だ」。

中国が元相場を支えるため米国債を売却しているとの最新ニュース が、まさにサラベロス氏の見解を裏付けている。この変化は終わってお らず、同氏は「中国のQT展開に対する解決策が見つかるまで、世界の リスク志向に関し非常に楽観的になるのは難しい」と結論付けている。

原題:Deutsche Bank: It’s Chinese ’Quantitative Tightening’ That’s Been Slamming Markets Around the World

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