債券市場で崩れる常識、中国が米国債売り-もう安全でないのか

世界のセントラルバンカーが債券市場に干渉 すればするほど、債券投資の方法をめぐり疑念が生じる。

米国債のような安全な投資先が、株式のリスクヘッジを提供するだ ろうか。常にそうとはいえない。借り入れコストを中央銀行が本当に制 御できるだろうか。あるいはドイツやスイス、フランス、ベルギー政府 に資金を貸せば利払いを必ず期待できるだろうか。いずれも答えはノー だ。

中国と米欧の政策担当者の取引主導で債券市場が動く中で、伝統的 な通念に頼ることの難しさを最近の市場の動揺があらためて浮き彫りに した。世界の株式市場ではわずか2週間足らずで5兆ドル(約600兆 円)の時価総額が失われたが、債券相場の反応はやや意外だった。

米国債は安全な投資先としてリスク資産から逃げる資金の受け皿と なることが多いが、人民元の実質切り下げに伴う今回の混乱で国債相場 は値下がりし、バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数 のデータによれば、米国の長期国債は17日以降2.3%下落した。

2003年以降に数兆ドルの外貨資産を積み増してきた中国は今回、米 国債を含む債券の売却に動いており、これが新たな要因として働いてい る。中国当局に米国債の売りを迫っている同国経済の減速は、米金融当 局にも06年以来となる利上げの先送り検討を促している。

あなたが債券市場で次に何が起きるか分かっていると思っているな らば、考え直した方がいいかもしれない。最近の動きはそう示唆してい る。

原題:How Central Bankers Are Twisting Classic Bond-Investing Logic(抜粋)

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