石炭価格、1トン=50ドル割れの可能性-生産ペース鈍化せず

  • ドル相場上昇と原油価格下落の中、石炭各社は生産ペースを維持
  • 欧州の指標石炭価格は1トン=45ドルに下落するとの見方も

石炭価格が今年、1トン=50ドルを割り込む可能性がある。供給が過剰となる一方、輸出を下支えしている新興国の通貨が下落しているためだ。

ドル相場は主要10通貨に対し少なくとも2005年以来の高値近辺に達し、オーストラリアやコロンビアなどの石炭生産会社の利益は確保されている。世界最大の消費国である中国は、年間約160万人の死因となっている大気汚染への対策として水力発電ダムなど、よりクリーンな代替エネルギーへの転換を進めている。ドイツ銀行によると、世界の海上輸送による石炭供給が今年、1.2%増加する一方、需要は2.8%減少する見通しだ。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、トーマス・ピュー氏(ロンドン在勤)は20日の電話インタビューで「各地で需要が後退しているにもかかわらず、生産は依然として多くの地域で増加している」と指摘。「特にロシアやコロンビア、豪州などでは、それは主に通貨の動きと原油価格の下落によるものだ」と述べた。

ネーナのアナリスト、ダイアナ・バシーラ氏(オスロ在勤)は、指標である欧州で来年引き渡しとなる石炭の価格は1トン=45ドルまで下げた後、年末までに53ドルに上昇すると予想している。今月26日は前日比0.7%高の51.85ドル。過去最高値に達した2008年7月以降、76%下落している。

原題:Coal Seen Dropping Below $50 in Rout as Production Fails to Slow(抜粋)