債券は上昇、日銀オペで需給引き締まり観測-超長期債への買いも支え

更新日時

債券相場は上昇。日本銀行の長期国債買い入 れオペで需給が引き締まるとの観測を背景に買いが優勢となった。午後 に入って、超長期ゾーンなどに買いが入ったことも相場全体の支えとな った。

28日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比6銭高の147 円90銭で開始し、147円91銭を付けた後、上値が重くなり、午後に入る と横ばいの147円84銭まで伸び悩む場面があった。取引終了にかけて再 び147円91銭を付け、結局は5銭高の147円89銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回債利回 りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばい の0.385%で開始し、その後も同水準で推移。新発20年物の153回債利回 りは午後に入って1.5bp低い1.14%に下げている。新発30年物の47回債 利回りも午後に0.5bp低い1.395%を付けている。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの平松伸仁シニアイン ベストメントマネジャーは、「今週は他の市場が荒れて、株価などが大 きく動いたのに比べて、円債は大きく動かない印象。日銀が大量に国債 を買い入れていることが理由だろう」と話した。「来週は他市場が落ち 着きを取り戻すかどうかが焦点。10年債利回りは0.4%を挟んでの動き を見込んでいる」と言う。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ2本の結果によると、 残存期間5年超10年以下の応札倍率は3.19倍と、前回21日実施分の2.56 倍から上昇した。変動利付国債は2.70倍と、前回6月実施分の2.88倍か ら低下した。

SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、日銀の国債買 い入れオペもあり、「10年債利回りの0.3%台後半での売り圧力は強く ない」と指摘。「0.35%でいったん底入れするも、来週にかけて0.4% 台を売り込む感じもうかがえない。株価反発で債券の利益確定売り懸念 が緩和している」と話した。

27日の米債相場は続落。10年国債利回りは前日比1ベーシスポイン ト(bp)上昇の2.18%程度。4-6月の米国内総生産(GDP)統計や 世界的な株高が材料視された。米国株相場は続伸。ここ2日間の上げ は2009年以降で最大となった。第2四半期の米実質GDP改定値は前期 比年率で3.7%増と、速報値の2.3%増から大幅に上方修正された。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「米国株高により、先 物から10年主導のリスクオフラリーの余地はなくなってきたが、10年債 利回りが0.4%台へ売られる余地が広がるには、中国不安を解消するよ うな同国財政政策などが出て、米利上げが再度織り込まれ、ドル・円が 高値を更新する局面に入ることが必要だろう」と言う。

--取材協力:池田祐美.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE