新興国の企業にさらなる試練、社債償還負担重く-新規発行も低調

  • 人民元切り下げを発端に社債利回りは4年ぶり高水準近くまで上昇
  • 自国通貨安が新興国企業の外貨建て借り換えコストをさらに押し上げ

新興国の企業は16年ぶりの安値を付けた商品価格や通貨安に既に苦しんでいるが、230億ドル(約2兆7600億円)に上る債務負担がさらに重くのしかかる。

2016年末までに償還期限を迎えるドル建て社債の借り換えや返済のコストは上昇している。中国の人民元切り下げに伴う相場急落で利回りが4年ぶりの高水準近くに急上昇したためだ。ブルームバーグの集計データによると、ブラジル石油公社(ペトロブラス)や資産家カルロス・スリム氏率いるメキシコの携帯電話サービス会社アメリカ・モビルなどが、新興国企業の中で債務負担が重い上位10社に名を連ねている。

多くの企業が余分なコストを避けており、ブルームバーグのデータによれば、今年の債券発行は21%減少し、11年以来の低い水準。さらにロシア・ルーブルや南アフリカ共和国・ランド、ブラジル・レアル、メキシコ・ペソ、コロンビア・ペソなどの通貨は今年少なくとも12%下げており、これらの国の製造業の外貨建て返済コストが押し上げられている。

三菱UFJセキュリティーズインターナショナルのクレジットストラテジスト、トリエウ・ファム氏(ロンドン在勤)は「社債の新規発行には厳しい環境だ」と指摘。「クレジットコストはじりじりと上昇しており、一部の企業は債券発行や既存債務の返済がより困難になるかもしれない」とコメントした。

原題:Emerging Companies With $23 Billion to Repay Show Risks of Rout(抜粋)