中国株急落を予想したスミス氏:新興市場株に十分な割安感ない

  • 新興市場株は先進国の株式との比較で2004年以来の割安水準
  • 商品相場の下落は新興市場株がさらに下げることを意味する

新興市場株のバリュエーション(株価評価)は先進国株との比較で11年ぶりの水準に低下したため割安に見えるが、実際にはそれほどではない。中国を中心とする株価下落を1年余りにわたって警告してきたジョンポール・スミス氏が指摘した。

  ドイツ銀行の元ストラテジストで現在はロンドンの投資調査会社エクストラットに勤務するスミス氏は「割安感が十分でない場合もある」とした上で、最近の商品相場の大幅な下げと全般的な経済の悪化を考えると、株安は「今後はるかにひどくなりそうだ」と述べた。同氏は1998年のロシア債務危機も予想していた。

  スミス氏はドイツ銀に勤務していた昨年5月の段階で、中国株に対して「マキシマム・アンダーウエート」であり、自分で選べるなら同国に投資しないだろうと顧客に説明していた。上海総合指数は6月までに最大160%上昇したが、その後45%下落している。

  買い時を示唆するテクニカル指標があるとしても、スミス氏には重要ではなく、中国で基本的な問題が大きくなると考えている。

  同氏は「追加的な人民元切り下げと金融緩和が行われるとの見通しに伴い、さらなる資本逃避の可能性が高まっており、中国企業と地方政府資金調達事業体 (LGFV)の資金調達の選択肢がなくなる悪循環につながる恐れがある。一部の重要な事業体が最終的に破綻するリスクが増大し、金融システムにより幅広く悪影響が及ぶ危険がある」と指摘した。

原題:Analyst Who Saw China Rout Says Emerging Stocks Not Cheap Enough(抜粋)