原油供給過剰は米石油会社株主の責任-依然として増産を選好

  • 原油安でも増産を計画のシェールオイル生産会社はアウトパフォーム
  • 設備投資2.6兆円削減にもかかわらず原油生産量は1年間で19%増加

原油価格が8月に入って約20%下落する中、米シェールオイル生産会社に対して投資家らは予想外の反応を示した。落ち着いて掘削を継続するよう望んだのだ。

今月に入って大半の石油株が急落しているが、その影響が最も小さい企業の間には一つの共通点がある。それは、供給過剰によって原油価格が下落しているにもかかわらず、生産ペースの抑制を計画していないということだ。シマレックス・エナジーは、幹部らが5日に同社のリグ(掘削装置)数が来年2倍余りに増えるとの見方を示したことを受け、株価が2日間で8%余り上昇。同様にリグの増加見通しを発表したパイオニア・ナチュラル・リソーシズの株価は3日続伸した。

株主は引き続きリターンより増産を選好しており、それが米石油ブームを支えたシェールオイル生産会社が市場の需給均衡に十分なだけの生産ペース抑制に動いていない一因となっている。米国の原油生産は引き続き高水準にあり、石油輸出国機構(OPEC)による市場シェア維持を目指す戦略を阻むとともに、供給過剰の拡大をもたらし原油価格は1バレル=40ドル割れした。

ITGインベストメント・リサーチ(カルガリー)のエネルギー調査責任者、マヌジュ・ニカンジュ氏は「これらの企業は常に増産の恩恵を受けてきた」と指摘。ただ、今では「このセクターのバランスシートは非常に困難な状況にあるため、投資家らは他の要因を注視する必要が出てくるだろう」と述べた。

ブルームバーグが集計したデータによれば、シェールオイル生産会社58社の生産量は過去1年間に19%増加した。設備投資を計217億ドル(約2兆6000億円)削減したにもかかわらず、これらの企業の4-6月(第2四半期)の生産量は昨年10-12月(第4四半期)と比較して4%増えた。 

原題:Blame Oil Glut on Investors Who Still Love Drilling Over Profits(抜粋)

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