米国債:下落、2日間の下げでは6週間で最大

更新日時

26日の米国債相場は下落。2日間の下げとし ては6週間で最大となった。7月の米製造業耐久財受注の予想外の増加 や株式相場の上昇で米国債の需要が後退した。

この日実施された5年債入札(発行額350億ドル)では、同年債と しては需要が2009年以来の低水準となり、ここ1週間に高まった逃避先 としての妙味が後退したことが示唆された。これを受け、相場は下げを 拡大した。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、世界的な株式市場混乱を理由 に、9月に利上げを決定する論拠がやや弱くなってきたと述べた。相場 はこの発言を手掛かりに一時的に下げを縮めたものの、市場の混乱が米 経済を減速させるという明確な証拠はなく、買いの動きは消極的だっ た。

FTNファイナンシャルの金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏 は相場の方向性を探る上で、「ここ4、5日に起きたゆがみがまだあま りに多く残っている」と指摘。近く発表される消費者信頼感の統計につ いて、経済がボラティリティの悪影響を受けつつあるか否かを知る最初 の手掛かりになるとの考えを示した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比10ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.18%。同年債(表面利率2%、2025年8月償 還)価格は約7/8下げて98 13/32。

前日と合わせた利回りの上げ幅は10年債が17bp、30年債は20bp となり、7月9、10日の2日間以来で最大の上げとなった。

不透明感

米商務省の26日発表によると、7月の製造業耐久財受注は前月比 2%増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想を上回った。

ブルームバーグがまとめた市場調査の中央値では、28日発表のミシ ガン大学消費者マインド指数(確定値)は93と、速報値(92.9)から若 干の上方修正が見込まれている。

世界的な株安の中、トレーダーらは米利上げ予想を後退させてい る。SEIインベストメンツで80億ドル相当の資産運用に携わるショー ン・シムコ氏は「米利上げの可能性と世界的な景気減速に伴う不透明感 との綱引き状態だ」とし、「それがボラティリティを生み出している」 と続けた。

引き締め開始後の実効フェデラルファンド(FF)金利が平 均0.375%になるとの仮定を基にすると、9月の連邦公開市場委員会 (FOMC)で利上げが決定される確率は24%として金利先物市場は織 り込んでおり、7月末時点での40%から低下している。

ダドリー総裁

ダドリー総裁はこの日の記者会見で、「現時点での私の考えでは、 9月のFOMCで正常化のプロセス開始を決定する論拠は数週間前に比 べやや弱くなっているようだ」と語った。

ただ総裁は利上げの可能性を排除はせず、「米経済情勢に加え、国 際・金融市場の動向に関する情報がもっと手に入るため、FOMC会合 までに正常化への論拠が強まる可能性もある」と付け加えた。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏は「利上げの論拠が弱まったとのダドリー総裁の発言をきっ かけに、買いの動きが広がった」とし、「極めて変動の大きい状態にな っている」と続けた。

5年債入札では、最高落札利回りは1.463%。投資家の需要を測る 指標の応札倍率は2.34倍と、09年7月以来の低水準だった。

原題:Treasuries Slump by Most in Six Weeks as Durable Goods Surprise(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE