トヨタ、天津の合弁工場で試験操業、生産再開に向け-関係者

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トヨタ自動車は爆発事故を受けて操業を停止 している中国・天津の現地合弁工場で生産再開に向けた試験操業を始め ている。事情に詳しい関係者が明らかにした。

未公表のため匿名を条件に明らかにした関係者によると、試験操業 では計100台程度を生産する予定。トヨタは12日の爆発事故時に夏季休 暇中だった天津一汽の生産ラインを休暇明けの17日から26日まで生産を 停止するとしていた。27日以後の対応は、26日中に決定する予定。

爆発現場から約2キロメートルのところに現地工場があり、爆発で 日本から輸出したレクサスを含む完成車約4700台が被害を受けたほか、 周辺に住む従業員67人も負傷した。トヨタは周辺の安全確保と生産設備 の復旧を確認した上で稼働を再開したいとしている。トヨタ広報担当の 酒井良氏は「生産再開について決まったものはない」とコメントした。

現地工場では1週間の生産停止で120億円規模に相当する車両生産 機会を失うと試算される。天津一汽トヨタではクラウン、レイツ、カロ ーラ、カローラEX、ヴィオスを生産し、昨年生産実績は約44万台。調 査会社LMCオートモーティブの情報を基にブルームバーグが各モデル の今年1-7月の生産台数と販売最低価格から試算すると、生産車両の 1カ月平均の売り上げは約28億3000万元(約525億円)。在庫や保険、 施設や保管車両の被害状況、今後の挽回生産などは考慮していない。

現時点で影響についてコメントできない

トヨタ広報担当のニコラス・マックスフィールド氏は電子メール で、生産停止の影響については「その後の挽回生産によって結果が変わ る」と同時に、「販売影響も現在ディーラーにある在庫や部品メーカー 正常化の状況によって違ってくる」ことから、現時点で爆発による影響 についてはコメントできないと述べた。

日本貿易振興機構(JETRO)企画部で中国を担当する小栗道明 氏は、天津に進出している日本企業の95%は通常操業に戻りつつあると 電話取材に述べた。一方、爆発現場に近いトヨタ工場周囲は依然として 立ち入りが制限されており、爆発原因も明らかになっていないことから 回復までどの程度かかるかは明らかではないと語った。

中国にある日本大使館の19日付の発表によると、爆発現場付近では 警戒区域が設けられ、立ち入りができない状況が続いている。爆発現場 からおおむね3キロメートルで警戒線が引かれているという。

爆発現場に隣接する天津港は、トヨタ、富士重工業、三菱自動車な どが中国への輸入車両を荷揚げする拠点ともなっており、荷揚げを上海 などに振り替えるなどで対応している。独フォルクスワーゲンでも 約2700台が被害を受けたほか、韓国の現代自動車の関連施設も閉鎖され るなど自動車産業全体に影響が及んでいる。

トヨタ株は26日、前日比で一時3.8%高の6980円と、昨年12月19日 以来の約8カ月ぶりの日中上昇率となった。終値は6920円。

--取材協力:Craig Trudell.

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