8月25日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル伸び悩む、米国株下落で-中国利下げで買い先行も

25日のニューヨーク外国為替市場ではドルが伸び悩む展開。中国が 利下げを発表したものの、米国株が下げに転じたため、ドルの上値は重 くなった。

市場の混乱時の逃避先とみなされるスイス・フランやユーロ、円に 対してドルは上昇した。24日に円相場が7カ月ぶり高値に上昇した動き について麻生財務相が「荒い」と発言すると、円は軟化した。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「この日は昨日と対称的な展開だ。世界市 場の安定で米国の年内利上げ観測が強まり、ドルの支援材料となってい る」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.4%上昇し て1ドル=118円83銭。前日には1月16日以来の安値となる116円18銭ま で下げた。この日のドルはユーロに対して前日比0.9%高の1ユーロ =1.1517ドル。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.6%上昇 の1195.19と、6週間ぶりの大幅高。

中国利下げ

中国人民銀行(中央銀行)は株安と景気減速の悪化に歯止めを掛け るため、昨年11月以後5回目となる利下げに踏み切り、市中銀行の預金 準備率引き下げも発表した。

モントリオール銀行の外為戦略グローバル責任者、グレッグ・アン ダーソン氏(ニューヨーク在勤)は「中国は株価と恐らく人民元を下支 えるため政策介入を続ける意向を示した。それは世界的な暴落が起こら ないことを意味している」と語った。

9月の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決定される 確率は26%として金利先物市場は織り込んでいる。前日は20%だった。 これは引き締め開始後の実効フェデラルファンド(FF)金利が平 均0.375%になるとの仮定が基になっている。

原題:Dollar Pares Gains as U.S. Stocks Fall Amid Renewed Volatility(抜粋)

◎米国株:続落、買い先行も終盤に一気に上げを消す-中国懸念が再燃

25日の米国株は続落。ダウ工業株30種平均は終盤に440ドル超の上 昇分を消した。中国市場に対する不安を背景に株式保有に対するリスク 懸念が広がった。

ダウ平均は前日比1.3%安の15666.44ドル。S&P500種株価指数 は1.4%安の1867.61 。一時は2.9%高まで買い進まれた場面もあった。

ウィリアムズ・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のプリンシ パル兼株式トレーダー責任者、スティーブン・カール氏は「株価は終盤 まで上昇していたがいきなり上げを失った」と述べ、「市場で突然ボラ ティリティーが上昇、あるいは再上昇する可能性を投資家は気にしてい る。海外動向に信頼感を抱けずに不透明感が強い」と続けた。

1996年以降で最悪の株安と景気減速の悪化に 歯止めを掛けるた め、中国人民銀行(中央銀行)は昨年11月以後5回目となる利下げに踏 み切った。中銀は市中銀行の預金準備率引き下げも発表した。

2兆ドル超が吹き飛ぶ

19日以降、米国株は2兆ドル以上が吹き飛んだ。先週までの米国株 はほぼ4年にわたり10%の調整が入ることはない落ち着いた市場だっ た。

BB&Tウェルス・マネジメント(アラバマ州バーミングハム) で170億ドル相当の運用を手掛けるウォルター・ヘルウィグ氏は「中国 の措置を受けて投資家はアジア市場の反応を引き続き注視するだろう」 と述べ、「最後の低調な1時間は明るいサインではなかった」と続け た。

S&P500種は過去5日間で11%下落。2011年8月以来の大幅下落 となった。シカゴ・オプション取引所 (CBOE)のボラティリティ 指数(VIX)は過去3年間平均の約2倍に上昇した。

S&P500種産業別10指数はいずれも下落。特に公益事業株や通信 株、素材株や金融株などが大きく下げた。

S&P500種は24日に3.9%下落した。ここ2日間では7%安 と、2008年12月以来で最も大きく下げた。同指数は前日、2011年以来で 初の調整局面入り。JPモルガン・チェースはこの水準での買いを推奨 している。VIXは12%低下して36.02。前日のVIXは一時は90%上 昇し、2009年1月以来の水準まで上げた。

9月16-17日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決 定される確率は約25%となっている。低迷する株式市場を背景に世界経 済は米利上げに 十分対応できるとの信頼感が揺らいでいる。

米アトランタ連銀のロックハート総裁は、約10年ぶりとなる米利上 げが年内に実施されると引き続き予想している と述べつつも、ドル高 と人民元安、原油安が見通しを複雑にしていると の見方を示した。

原題:Relief Rally Evaporates in U.S. Stocks as China Anxiety Bubbles (抜粋)

◎米国債:1週間ぶりに下落、2年債入札では需要が低調

25日の米国債相場は1週間ぶりに下落。この日実施された2年債入 札では需要が低調だった。

この日は期間が長めの国債を中心に大きく下げ、10年債利回りはこ こ3週間で最大の上げとなった。ただ朝方から反発していた米株式相場 が結局下げて終了したことを手掛かりに、米国債は下落幅を縮めた。過 去1週間における世界株安で、米国債の逃避需要は高まっていた。

市場で続く混乱は指標にも表れており、米国債のボラティリティ (変動性)を測るバンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの MOVE指数は2月以来の高水準付近となった。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン (ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリ バン氏は「一段のボラティリティを見込むべきだ」とし、「マクロ環境 は世界的に不確実性が増している」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.07%。同年債(表面利率2%、2025年8月償 還)価格は約5/8下げて99 11/32。

10年債利回りは6月下旬には2.5%前後で推移していた。

株価下落

米国株相場は取引終盤に下げに転じ、S&P500種株価指数は再び 調整局面となった。同指数は終値で1.4%安。一時は2.9%高まで上げて いた。前日は、世界経済の減速懸念を背景に11年以降で初の調整局面入 りとなっていた。株価の大幅下落を受け、市場では年内の利上げ観測が 後退した。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「市場がこうした状況になると、長期投資家 の多くは様子見姿勢を取り、モメンタム投資家が相場を動かす」と分析 した。

逃避需要による買いの弱まりを示すように、2年債入札(発行 額260億ドル)では需要が昨年10月以来の低水準となった。今週はこの 2年債を含め、発行総額1030億ドルの国債入札が実施される。

2年債入札

2年債入札で、投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.16倍に低下 し、10月以来の低水準だった。

これに加えて、FTNファイナンシャルの金利ストラテジスト、ジ ム・ボーゲル氏は、プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラ ー)以外の落札の割合が前月より小さく、それは入札への「参加が低 調」なことを示していると指摘した。

中国人民銀行(中央銀行)は昨年11月以後5回目となる利下げに踏 み切り、市中銀行の預金準備率引き下げも発表した。これも手掛かり に、米国債の需要は後退した。

原題:Treasuries Mark First Decline in a Week as Auction Demand Fades(抜粋)

◎NY金:続落、米消費者信頼感の上昇で逃避需要が減退

25日のニューヨーク貴金属市場の金先物は続落。米消費者信頼感指 数の上昇を背景に、逃避の買いが減退した。パラジムは2011年以来の大 幅安。供給過剰になりつつあるとの懸念が広がった。

オプションセラーズ・ドット・コム(フロリダ州タンパ)の創業 者、ジェームズ・コーディアー氏は電話インタビューで、「中国での低 金利や刺激策で新たな需要がすぐに生まれることはあり得ない」と指 摘。「各国による過剰生産が続き、需要が緩慢ならば相場が下がるのは 不可避だ」と述べた。

パラジウム先物9月限は前日比6.1%安の1オンス=540.10ドルで 終了。一時は528.20ドルと、2010年9月以来の安値をつけた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比1.3%下げて1オンス=1138.30ドルで終了。7月20日以来 の大幅下落となった。

銀先物は一時1.6%安。プラチナは一時2.1%下げた。

原題:Palladium Tumbles Most Since 2011 in New York as Gold Slides(抜粋)

◎NY原油:大幅反発、リスク回避の動きが後退

25日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミデ ィエート(WTI)先物は大幅反発。前日は中国の需要が落ち込むとも 不安から売りを浴びたが、この日は中国の利下げを受けてリスク回避の 動きが後退し、株式や新興市場国通貨、他の商品全般とともに反発し た。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)の市場担当チーフストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は「市場 は弱気なニュースで溢れるほどだったが、行き過ぎた値動きだったた め、調整は必至だった」と指摘。「ここから数カ月の底が形成されたと しても驚かない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日 比1.07ドル(2.80%)高い1バレル=39.31ドルで終了。前日は2009年3 2月以来の安値で引けていた。

原題:Oil Rises From Six-Year Low as Markets Recover From China Rout(抜粋)

◎欧州株:4年ぶり大幅高、中国利下げを好感-英独株が高い

25日の欧州株式相場は反発。ストックス欧州600指数は前日に2008 年の金融危機以来の大きな下げを演じたものの、この日は4年ぶりの大 幅高となった。

ストックス600指数は前日比4.2%高の356.29で終了。中国人民銀行 が利下げと預金準備率の引き下げを発表したことを受け、一時は4.7% 高となった。ほぼ全ての構成銘柄が値上りした。

コメルツ銀行のエコノミスト、ピーター・ディクソン氏(ロンドン 在勤)は、中国の措置について「下落の影響を和らげようと試みている ことは心強い」とし、「投資家らは前日、対策欠如への懸念からパニッ ク状態に陥っていた。こうした措置が支援材料となる可能性もある。中 国の問題であると理解され始めている。これらは他市場のファンダメン タルズに関連した特定の問題で、欧州の状況を反映していない」と語っ た。

ドイツのDAX指数は5%高。前日は弱気相場入りした。英 FTSE100指数は3.1%上昇。24日に付けた2012年以来の安値から値を 戻した。この日の西欧市場では全ての市場で主要株価指数が上昇した。

個別銘柄では、農薬最大手のスイスのシンジェンタは5.9%急伸。 英保険会社RSAインシュアランス・グループは3.9%値上り。スイス のチューリッヒ・インシュアランス・グループから買収提案を受けた。 英豪系鉱山会社BHPビリトンは5.5%上昇。

原題:European Stocks Have Best Day Since 2011 as China Cuts Rates(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債下落、利回り6週ぶり大幅上昇-株反発が手掛かり

25日の欧州債市場ではドイツ国債が下落し、10年債利回りは6週間 ぶりの大幅上昇となった。中国発の世界株安の勢いが和らいだことが背 景にある。

中国当局が利下げに踏み切ったことを受け、欧州債の指標であるド イツ国債は下げ幅を拡大した。フランスとオーストリアの国債も値下が り。ドイツの企業景況感指数が予想に反して上昇したほか、欧州株の指 標であるストックス欧州600指数が前日の2008年12月以来の大幅安から 反発したためだ。

ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、アラン・フ ォンメイレン氏は「リスクセンチメントがやや落ち着き、株式相場も安 定した」と語った。

ロンドン時間午後3時28分現在、ドイツ10年債利回りは前日比13ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.72%。これは先月10 日以来の大幅上昇。同国債(表面利率1%、2025年8月償還)価格 は1.285下げ102.65。

同年限のフランス国債利回りは13bp上げ1.11%、オーストリア国 債利回りも13bp上昇し1.05%となった。

原題:German Bonds Decline as European Stocks Rally Saps Safety Demand(抜粋)