市場の落ち着きはつかの間、米国株値を消す-中国不安続く

ボラティリティ(変動性)の大きい状態が続 き、金融市場の動揺が収まらない。S&P500種株価指数は25日にいっ たん2.9%上昇したが、取引終盤に値を消した。ドルは上げ幅を縮小 し、米国債相場は下げ渋った。

S&P500種株価指数は25日に前日比1.4%安で終了。トレーダーに よれば、中国市場が政策緩和にどう反応するか不安が強く、株式を保有 し続けるのはリスクが高過ぎると多くの投資家は受け止めたという。上 昇の勢いが消える前には、市場にリスクテーク意欲が戻りつつある様子 も見えていた。ここ数日の株価急落で世界の株式時価総額は2兆7000億 ドル(約321兆円)を失っている。

中国人民銀行(中央銀行)による昨年11月以来5回目の利下げと預 金準備率の引き下げを受け、25日の米株式相場は買いが先行し、ダウ工 業株30種平均は一時440ドル余り上昇。商品相場も高く、原油は6年ぶ りの安値から反発。円とユーロは値下がりした。

ウィリアムズ・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のプリンシ パル兼株式トレーダー責任者、スティーブン・カール氏は「株価は終盤 まで上昇していたがいきなり上げを失った」と述べ、「市場で突然ボラ ティリティが上昇、あるいは再上昇する可能性を投資家は気にしてい る。海外動向に信頼感を抱けずに不透明感が強い」と続けた。

ダウ平均はニューヨーク時間午後4時(日本時間26日午前5時)時 点で前日比1.3%安の15666.44ドル。日中高値から4%安い水準で取引 で終えた。S&P500種株価指数は1.4%安の1867.61。

シカゴ・オプション取引所 (CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は12%低下した。24日には一時90%強上昇した後2011年10月 以来の高水準で終了した。

フランクリン・テンプルトン・インベストメンツの新興市場グルー プ会長のマーク・モビアス氏は、価格変動の拡大で相場反発は短命に終 わるとして、新興国株の買いを見送るべきだと指摘。「安定するまでに は少し時間がかかる。ボラティリティは続く」とし、「われわれは今の ところ現金で保有している」とブルームバーグTVのインタビューで語 った。

原題:Stability in Markets Short-Lived as U.S. Stock Rally Evaporates (抜粋)