中国が利下げ、株安歯止めの伝統的手段-預金準備率も下げる

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1996年以降で最悪の株安と景気減速の悪化に 歯止めを掛けるため、中国人民銀行(中央銀行)は伝統的手段を用いる ことを決め、昨年11月以後5回目となる利下げに踏み切った。中銀は市 中銀行の預金準備率引き下げも発表した。

人民銀は25日、1年物の貸出基準金利を0.25ポイント引き下 げ4.6%にするとウェブサイトで発表。1年物の預金基準金利も0.25ポ イント引き下げ1.75%に設定した。新金利は26日から適用する。

金融機関の資金不足を解消するため、全ての銀行を対象として預金 準備率も0.5ポイント引き下げる。

11日の突然の人民元切り下げ後、為替相場安定と資本流出抑制のた め中銀は元買いを実施、流動性が引き締まった。今回の利下げによって 元相場には一段の下押し圧力がかかり、下落を抑えるのは難しくなる可 能性もある。中国株はここ4営業日で22%下落したが、当局は直接の買 い支えを停止しており、より広範な刺激策の必要性が高まっていた。

華泰證券チーフエコノミスト、陸挺氏は「政府は株式市場への介入 という非伝統的な措置をやめ、市場と実体経済を支えるために伝統的で 市場主導の手段を使うことにした」と指摘。世界の株式市場にもプラス になるだろうとし「金融緩和によって相場と経済を支えようとするのは は国際資本市場で受け入れられやすい」と解説した。

中国の金融緩和加速は、今年の経済成長率7%前後という李克強首 相が掲げる目標の達成に向けた当局の強い決意を示すものだ。同首相は 政府ウェブサイトに掲載した声明で、経済のファンダメンタルズ(基礎 的諸条件)に変化はないとコメント。人民元が継続的に下落する理由は なく、中国は元相場を合理的な水準で基本的に安定させることが可能だ と強調した。

人民銀は緩和発表後に質疑応答形式の声明を出し、経済は依然とし て下振れ圧力に直面しており、成長安定化と構造調整、改革推進、生活 水準の改善は非常に難しい課題だとの認識を示した。世界的な金融市場 のボラティリティ(変動性)を踏まえ、「金融政策手段を一段と柔軟に 活用する必要がある」とコメントした。

中国の当局者ら前例のない株価下支え措置の効果や次に取るべき行 動を協議しており、今週はこれまでのところ株式市場への介入を停止し ていると、事情に詳しい関係者が述べていた。

預金準備率の引き下げは今年、これで3回目。このほかに特定の銀 行を対象にした引き下げもあった。

原題:China Falls Back on Rate-Cut Lever to Stem Stock Market Rout(抜粋)

--取材協力:Kevin Hamlin.