米国債(21日):週間で3月以来の大幅高、株安で逃避需要

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21日の米国債相場は週間ベースで5カ月ぶり の大幅高。世界的な株安とインフレ鈍化観測を背景に国債需要が強まっ た。

事実上のゼロ政策金利がさらに長期化するとの思惑も10年債の支援 材料になった。原油相場の下落でインフレ期待の指標は2010年以来の低 水準に近づいた。今週はオーストラリアから英国に至るまで国債相場が 軒並み上昇し、先進国の国債の平均利回りは3カ月ぶり低水準となっ た。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「資金はドルと米国債に向かってい る。米金融当局が実際に引き金を引くまで、市場参加者は利上げが来る とは信じ難いだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは週間で約16ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の2.04%。同年債(表面利率2%、償還2025 年8月)は約1 1/2上げて99 21/32。30年債利回りは12bp低下 の2.72%。

10年債とインフレ連動国債10年物の利回り差は一時1.52ポイント と、2010年8月以来の最小に近づいた。過去5年の平均は2.15ポイン ト。

原油安

ニューヨーク原油先物相場は週間ベースで8週連続安と、ほぼ30年 ぶりの長期的な下落局面にある。

先進国の国債の平均利回りは20日に1.04%に低下した。2011年には 最高で2.39%だった。

中国が先週、予想外の人民元の切り下げに動き、同国経済の失速懸 念が強まった。これを背景に世界株指数は1月以来の低水準となり、国 債需要が強まった。カザフスタンは20日、通貨テンゲの為替相場管理を 断念した。同国は歳入を石油輸出に依存している。

SEB(ストックホルム)の債券調査責任者、ユッシ・ヒルヤネン 氏は「早ければ来月にという利上げ観測は当然のごとく後退している」 と指摘した。

引き締め開始後の実効フェデラルファンド(FF)金利が平 均0.375%になるとの仮定を基にすると、9月16-17日の次回連邦公開 市場委員会(FOMC)で利上げが決定される確率は32%として金利先 物市場は織り込んでいる。前週末は48%だった。

原題:Treasuries Post Best Week Since March as Stock Markets Tumble(抜粋)