新興市場、通貨売り浴び管理相場制維持困難-カザフスタン断念

更新日時

カザフスタンは20日、通貨テンゲの為替相場 管理を断念した。中国の人民元切り下げ以降、新興市場国の自国通貨防 衛が難しくなっている状況があらためて浮き彫りになった。

ロシアと中国を主要な貿易相手国の中に数えるカザフスタンは、変 動相場制に移行すると発表。テンゲは23%急落し過去最低の1ドル =257.21テンゲとなった。先週の突然の人民元切り下げ以降、20通貨で 構成する新興市場通貨の指標は2000年以後では最長の下落を演じた。ベ トナムは通貨ドンを切り下げ、ロシアとトルコ、マレーシアの通貨は少 なくとも4.6%下落した。

ユニオン・バンケール・プリベのマクロ・通貨担当シニアストラテ ジスト、クーン・チャウ氏(ロンドン在勤)は電子メールで「中国が成 長てこ入れを目的に自国通貨を下落させている様子のため、他国も輸出 を増やすため何かしなければならない緊急性が増した」と指摘。「ロシ アと中国がカザフスタンの重要な貿易相手国であることにも恐らく意味 があるだろう」と付け加えた。

カザフスタンは中央アジア随一の原油輸出国。同国の資源業者は、 昨年11月にロシアがルーブル相場管理をやめたことで打撃を受けてい る。過去1年で55%の原油値下がりに加え、中国の元切り下げも輸出競 争力に影を落とす。

モルガン・スタンレーは中国向け輸出への依存が大きい国のリスク を指摘し、「トラブルド・テン」と命名。この中にはブラジルや南アフ リカ共和国が入っている。

南アのランドは20日、2001年以来となる1ドル=13ランド台に下落 した。ブラジル・レアルは年初来の下落が新興市場通貨の中で最悪。ト ルコ・リラはこの日、6営業日連続で過去最安値を更新した。マレーシ ア・リンギットは17年ぶり安値となっている。

原題:Emerging-Market Rout Strains Pegs as Tenge Shifts to Free Float(抜粋)

--取材協力:Chua Baizhen、Fion Li、Iain McDonald、Vladimir Kuznetsov、Lyubov Pronina.