トルコ大統領の対クルド戦略、再選挙で裏目に出る公算も

トルコが半年間で2回目の総選挙に向かう 中、エルドアン大統領は前回の選挙で予想外に健闘したクルド系政党、 国民民主主義党(HDP)の支持低下を狙ったキャンペーンを展開して いるが、再び裏目に出る可能性がある。

HDPの6月総選挙での得票率は13%となり、大統領権限の強化に 向け圧倒的多数の議席確保を目指した与党・公正発展党(AKP)は過 半数割れに追い込まれた。このため総選挙以降、大統領らはHDPと非 合法武装組織、クルド労働者党(PKK)が近い関係にあると印象づけ る取り組みを強化している。PKKはトルコと米国からテロ組織に指定 されている。トルコ軍は7月からPKKの拠点への空爆を開始した。

しかし先週発表された2つの世論調査でHDPの支持率はそれぞ れ12.8%と14.1%と、議席獲得に最低限必要な得票率10%を上回った。

ディヤルバクルに拠点を置くチグリス地域社会研究所のナシ・サパ ン氏(クルド政治)は「戦闘が激化すればトルコ西部でのHDPの支持 率は若干低下する可能性がある」と分析。しかしクルド人が多い南東部 では大統領が選挙で有利になるよう「暴力を再燃させた」と受け止めら れており、これはHDPにプラスに働くだろうと指摘した。

組閣期限である8月23日を過ぎれば、エルドアン大統領は早けれ ば10月末の再選挙を決める可能性がある。

原題:Erdogan’s Campaign on Kurds Seen Backfiring at Polls - Again (1)(抜粋)

--取材協力:Onur Ant.

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