不倫サイト利用者3600万人、氏名リストをハッカーが拡散

既婚者を対象とした出会い系サイト、アシュ レイ・マディソンのシステムへの不正侵入を先月表明したハッカー集団 は、盗んだデータをインターネット上に公開した。3600万人を超えるユ ーザーに関する詳細なデータがこれに含まれているという。

公開されたファイルを分析したアトランタの調査会社エラータ・セ キュリティーのロバート・グラム最高経営責任者(CEO)は、データ は「本物のようだ」と述べた。ユーザーの氏名や電子メールアドレス、 クレジットカードのデータの一部、好みのタイプなどが含まれていると いう。同氏は「すでに複数のユーザー情報が本物であることを確認し た」と、エラータのブログにリポートを掲載した。

「インパクト・チーム」と名乗るハッカー集団は、7月にデータの 入手を明らかにした際、アシュレイ・マディソンにサイトの閉鎖を要求 していた。今回データを公開したのは、同社サイトが閉鎖されていない ためだと、「暴露」ファイルの中で説明している。

ハッカー集団は同ファイルの中で、アシュレイ・マディソンの「い かさま」サイトには客寄せ目的で数千人もの架空の女性プロフィルが仕 込まれていると指摘した上で、「あなたの大切な男性が世界最大の不倫 サイトに登録していても、単に不倫願望があっただけで、まだ何もして いないかもしれない。その違いが重要かどうかは別にして」としてい る。

アシュレイ・マディソンを運営するアビッド・ライフ・メディア (本社トロント)は、「状況を注視し、データが本物かどうか調査して いる」との声明を発表。カナダの警察、および米連邦捜査局(FBI) の調査に協力しているという。

「削除は無理」

アビッドは今年、ロンドンで株式を公開する方針。当初はカナダで 公開する計画だったが、投資家の間で不安が高まったことから棚上げし ていた。

アビッドはインターネットからユーザーのデータを削除するため、 できるだけのことをすると言うが、ファイルをダウンロードするための リンクはすでに拡散している。情報はビットトレントというファイル共 有技術を通じて公開されており、ドイツのモバイルセキュリティー会 社、メディアテスト・デジタルのウルフ・ボルテ最高技術責任者は「容 易にアクセス可能で、削除は無理だ」と述べた。

個人情報の暴露が詐欺やスパム攻撃、さらには恐喝に発展する恐れ があると、F-セキュア(フィンランド)のITセキュリティー専門 家、ミッコ・ヒッポネン氏は指摘する。

「暴露ファイルに自分の名前があったユーザーが一番恐れるのは、 実際に不倫したかどうかにかかわらず、不倫のレッテルを貼られること だ」とヒッポネン氏。「彼らが犯罪の被害者であることを見落としては ならない」と続けた。

原題:Adulterers Take Note: 36 Million AshleyMadison Users Exposed (1)(抜粋)