日本株1カ月ぶり安値、商品安で景況懸念-資源や輸出、保険

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20日の東京株式相場は3日続落し、 TOPIXはほぼ1カ月ぶりの安値。原油、銅など商品市況の下落を通 じグローバル景気の先行きが懸念され、鉱業や石油、商社など資源関 連、輸送用機器やゴム製品など輸出株が安い。日本郵政グループ3社の 株式売り出し規模の報道があった影響もあり、保険や銀行株も下げた。

TOPIXの終値は前日比24.60ポイント(1.5%)安の1623.88 と、7月13日以来の安値水準。日経平均株価は189円11銭(0.9%)安の 2万33円52銭で、2万円割れが目前に迫っている。

セゾン投信の瀬下哲雄ポートフォリオマネジャーは、中国の人民元 切り下げ以降、「通貨の切り下げ競争がイメージされ、先が見えない。 少しずつ影響が出てきている」と指摘。日本株は、「個人消費が立ち直 っておらず、企業業績は良いが、景気に怪しさがある。外部要因で不安 感広がると、調整が入りやすい」との見方を示した。

19日のニューヨーク原油先物は米国在庫の増加を嫌気し、4.3%安 の1バレル=40.80ドルと2009年3月以来の安値を更新した。アジア時 間20日午後3時時点の時間外取引でも安い。米シティグループは、供給 過剰を背景に原油価格は世界的な金融危機が深刻化した08年に付け た32.40に下落する可能性に言及した。

いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「原油安イ コール世界の景況感悪化。世界経済への懸念が顕在化してきた」と受け 止める。資源安などが材料視され、同日の欧米株式、新興国ではブラジ ル株が安く、米投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティ指数( VIX)は3日連続で上昇。世界的にリスク回避姿勢が広がる中、きょ うの日本株は朝方から輸出や資源、金融株中心に売りが先行した。

下げ渋りから一転、先物影響も

前日から先物に振らされる場面が目立ち、午後早々には日経平均が 一時プラス圏に浮上する場面もあったが、大引けにかけ再度下落基調を 強めた。大阪取引所の日経平均先物9月限の出来高は、前日の9万4400 枚を上回る10万枚超。週初2日間は4-5万枚だった。

一方、20日の中国上海総合指数は1%安で始まり、2.2%安まであ ったが、その後はやや下げ渋っている。中国人民銀行(中央銀行)はこ の日の人民元の中心レートを1ドル=6.3915元と、過去2カ月余りで最 大となる0.08%引き上げた。きょうのMSCIエマージング指数は、前 日比小動きで始まったが、一時0.9%安と5日続落の動き。

東証1部33業種は保険やゴム、鉱業、鉄鋼、卸売、銀行、石油・石 炭製品、輸送用機器、食料品など30業種が下落。下落率1位の保険は、 モルガン・スタンレーMUFG証券が損保ジャパン日本興亜ホールディ ングスの投資判断を下げる材料があった上、銀行とともに郵政3グルー プの株式売り出し報道の影響も受けた。20日付の日本経済新聞朝刊 は、11月上場の日本郵政とゆうちょ銀行、かんぽ生命3社の初回売り出 し額は合計で1兆5000億円程度と伝えた。

一方、不動産、情報・通信、海運の3業種のみ上昇。通信では、ア ローラ副社長が自社株約600億円を買い付けるソフトバンクグループが 買われた。

東証1部の売買高は21億1557万株、売買代金は2兆5429億円、上昇 銘柄数は240、下落は1580。売買代金上位ではトヨタ自動車、三菱 UFJフィナンシャルグループ、ソニー、オリエンタルランド、デンソ ー、キヤノン、三菱商事、ブリヂストン、第一生命保険、JTが安く、 JR西日本、住友不動産、東レは高い。

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