米国株:下落、中国懸念で-FOMC議事録で一時は下げ縮小

更新日時

19日の米株式相場は下落。午後に入り米連邦 公開市場委員会(FOMC)議事録の内容を受けて一時下げを縮めたも のの、その後は中国や世界経済への懸念が再び広がった。

FOMC議事録では、当局者らは利上げを開始できる状況にはまだ 至っていないと判断したことが示された。これを手掛かりに相場は一時 下げを縮小した。議事録を受けて次回会合での利上げの観測が後退した 一方、中国による突然の人民元切り下げの新興国資産への影響が続いた ほか、資源価格が下落する中で世界経済減速への懸念も強まった。

コニファー・セキュリティーズの株式トレーダー、スティーブ・ボ ンバルディア氏は「どのような反応が出たとしても反射的なものだ」と し、「商いは極めて薄く、相場は振れやすい。ただ資源が値下がりして いるほか、中国が若干コントロールを失いつつあるように思われること から、やや神経質になっている部分もある」と続けた。

S&P500種株価指数は前日比0.8%安の2079.61。議事録公表後に はそれまでの下げをほぼ埋める場面もあった。ダウ工業株30種平均 は162.61ドル(0.9%)安の17348.73ドル。

キャタピラーやフリーポート・マクモランが安い。業種別では素材 株や資本財・サービス株の指数が大きく下げた。エネルギー株は1月以 降で最大の下げ。米国の原油在庫が予想外に増加し、原油相場が大きく 下落したことが材料視された。

海外の動向

相場はここ1週間ほどは比較的落ち着いていたが、海外市場の情勢 悪化をめぐる懸念が米国株市場に戻りつつある。新興市場では株価が4 年ぶり安値に下落するなど売りの動きが収まっておらず、中国の人民元 切り下げの影響に対応するためにベトナムは自国通貨を切り下げ、カザ フスタンは大幅下落を容認した。一方、原油価格は産油国による生産量 維持の兆候を受け、今年の高値から30%余り下落している。

この日は世界的に株安となり、MSCIオールカントリー世界指数 や欧州のストックス600指数も下落。シカゴ・オプション取引所 (CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は11%上昇し15.25。3 日連続での上昇となった。

FOMC議事録

この日公表されたFOMC議事録では、当局者らは、利上げに向け た環境は整いつつあるとした一方、労働市場に一段の改善余地があるほ か、インフレ率が目標に向けて上昇するとの確信を深める必要があると の認識を示した。

LPLファイナンシャル(サンディエゴ)の市場ストラテジスト、 アンソニー・バレリ氏は「ほぼ全メンバーがインフレのさらなる証拠が 必要との認識を示した」とし、「前回のFOMC会合以降、インフレ期 待は低下し、ドルは一段と上昇、そして中国は通貨を切り下げた。これ ら全ては、インフレが会合時ほどリスクとなっていないことを示してい る。つまりそれは米利上げを否定する根拠ということになる」と述べ た。

朝方発表された7月の米消費者物価は前月比で上昇したが、3カ月 ぶりの低い伸びとなった。

S&P500種の業種別10指数では8指数が下落。エネルギー株 は2.8%安となった。米エネルギー情報局の週間在庫統計によれば、原 油在庫は先週262万バレル増加した。アナリスト予想は82万バレルの減 少だった。

原題:U.S. Stocks Fall as Fed Boost Fades Amid Oil Rout, China Concern(抜粋)

--取材協力:Camila Russo.