ハーバードも頼るジャンク債ETF-錯覚生むとの批判も

更新日時

上場投資信託(ETF)に対する好き嫌いは あるにせよ、最大級の投資家が非効率かつ不透明な債券市場に手を出す 方法としてETF依存を強めているのは明白だ。

ハーバード・マネジメントは例えば、2つのジャンク債(投機的格 付け債)ETFで約9000万ドル(約112億円)相当を売却。同社にとっ て4-6月に報告した最大級の取引の一部だった。ヘッジファンドのチ ューダー・インベストメントは6月末時点の持ち高概要を示した今月14 日の届け出で、報告した上位3つのエクイティ保有のうち2つが社債 ETFだったことを明らかにした。

何が魅力なのか。なぜ債券そのものではなくETFなのか。

ETFは株式のようにリアルタイムで取引される上に、特異で流動 性の低い債券から成るバスケットさえ扱っている。米ブラックロック が2002年に初の社債ETFを導入。債券投資という舞台では比較的新し く登場した商品だが、ETFの原資産である債券の取引平均が落ち込む 中で、ここ数年で一段と人気を博している。

カール・アイカーン氏ら大物投資家はこうした流動性におけるミス マッチを批判。「極端に流動性に乏しい極端に割高」な高利回り債など の証券について、ETFが柔軟性の錯覚を生んでいると主張する。

だが同氏と意見を異にする投資家の数が増えているのははっきりし ている。ハーバード・マネジメントのETF売却は360億ドル規模の寄 付基金資産のごく一部にすぎないが、同基金は流動性の低い資産クラス へのエクスポージャーを素早く変更できるようETFを利用する意向を 示唆した形だ。

同基金の取引の大半は第3者を通じ非公開で行われており、当局へ の届け出には記載されない。ハーバード・マネジメント側に電話をした り電子メールを送ったりしたが返答はなかった。

当局への先週の届け出では、パイン・リバー・キャピタル・マネジ メントやミレニアム・マネジメント、マリナー・インベストメント・グ ループ、シタデル・アドバイザーズなどの資産運用会社も債券ETF取 引を報告した。

原題:Harvard Joins Funds Using ETFs as Quick Way In and Out of Junk(抜粋)

--取材協力:Michael McDonald.