三菱UFJ:メリルの近藤薫氏を証券化アナリストに起用

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三菱UFJフィナンシャル・グループは日本 での証券化市場のリサーチ業務を強化するため、シニアアナリストを新 規採用した。2015年上半期は普通社債の発行が減少する一方、投資家の より高いリターン志向から国内証券化市場は3割以上拡大している。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は近藤薫氏(38)をメリルリ ンチ日本証券からシニアクオンツ・証券化アナリストに起用した。小西 博晃広報担当によると、17日付で業務を開始した。

大和証券グループ本社のリポートによると、日本での今年上半期 (1月-6月)の住宅ローン債権担保証券(RMBS)や資産担保証券 (ABS)など証券化商品発行額は2兆6428億円と、前年同期比34%増 加した。一方、ブルームバーグの集計では、国内社債は同12%減少して いる。

三菱UFJモルガンのリサーチ部の古川佳樹デットリサーチ室長 は、「国内の証券化市場は日本銀行の量的緩和政策の恩恵で増加傾向に あり、活気を取り戻しつつある」と分析。「国内投資家はアセットハン グリーな状況で、証券化商品を組み入れたい、購入したい動きが強まり つつある」と語った。

ランキング

メリルリンチに所属していた近藤氏は、15年の日経ヴェリタスの証 券化アナリストのランキングで5位だった。ブルームバーグ・データに よれば、三菱UFJモルガンは、日本でのRMBS市場の中心となる住 宅金融支援機構など財投機関債の引き受けでは12年以降、連続で首位と なっている。

近藤氏は住宅機構のRMBSの証券分析を主な業務とし、また欧米 を中心としたABS、RMBS、CMBS(商業用不動産ローン担保証 券)などの証券化市場の動向を分析、商品についての情報を発信してい くという。

RMBS、民間がけん引

大和証券の松下浩司チーフ証券化ストラテジストが執筆した7月9 日付のリポートによれば、上半期のRMBSは三井住友銀行や三井住友 信託銀行、ノンバンクなど民間企業による発行が牽引し、1兆3353億円 と前年同期比31%増加した。

一方、ABS発行額は1兆1108億円と同24%増え、過去最高だっ た07年上半期の9549億円を上回った。主にリース債権と消費者ローン債 権が伸びを牽引した。

近藤氏は東京大学を卒業後、三菱重工業で研究員として従事。09年 にメリルリンチに入社する前は野村証券、クレディ・スイス、ゴールド マン・サックスなどで勤務した。