日本株続落、中国株安・景気を警戒-輸出、インバウンド売り

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19日の東京株式相場は続落。中国の株安と景 気に対する懸念が再燃し、輸出セクターではファナックや村田製作所、 ダイキン工業といった中国関連株の下げが目立った。化学や非鉄金属な ど素材株も売られ、オリエンタルランドや良品計画、コーセーといった インバウンド消費銘柄も安い。

TOPIXの終値は前日比23.74ポイント(1.4%)安の1648.48 と、きょうの安値引け。日経平均株価は331円84銭(1.6%)安の2 万222円63銭と7月13日以来、約1カ月ぶりの安値水準。

東京海上アセットマネジメントの久保健一シニアファンドマネージ ャーは、中国景気について「ボトムアップでも低速感があり、しばらく は懸念として残る。今は金融政策が中心だが、財政政策もセットで行わ れるようになるまでは続く」との見方を示した。

19日の中国上海総合指数は2.7%安で始まった後、一時5%超下 落。18日の同指数は6.2%安と急反落し、下落率は7月27日の8.5%以来 の大きさだった。現地投資家の間では政府が金融刺激・株価支援策を減 らすとの懸念が広がっている。

ブルームバーグがエコノミスト51人を対象に13-18日に行った調査 によると、中国の7-9月期国内総生産(GDP)は前年同期比6.9% 増が見込まれている。前回調査時は7%増だった。この日の為替市場で は、落ち着きつつあった中国人民元が対ドルで下落した。

海通国際証券集団のセールストレーディング責任者、アンドルー・ サリバン氏(香港在勤)は「中国景気の減速は人民元のさらなる切り下 げを示唆し、外貨リスクにつながる」と指摘。「世界的な低成長も、中 国の輸出を妨げる要因になっている」とも話していた。

午後に先物主導で一段安

下落して始まったきょうの日本株は、朝方の売り一巡後にやや下げ 渋ったが、中国株が続落して始まると下げ幅を拡大。大和証券投資戦略 部の熊沢伸悟氏は、「中国に警戒感を持つ海外投資家は、日本株を売る ことでヘッジをする人が多い」と言う。

午後の取引開始早々に先物主導で一段安となり、日経平均は投資家 の中期売買コストを示す75日移動平均線(2万321円)を割り込んだ。 ここ1カ月ほどは75日線が下値抵抗線として機能していただけに、チャ ート分析上は相場強弱の判断ポイントを迎えた。

東証1部33業種は保険、空運、化学、食料品、電機、非鉄、小売、 建設、機械など30業種が下落。非鉄は、中国景気に対する懸念で前日の ロンドン金属取引所(LME)の銅、アルミニウム相場が2009年以来の 安値を付けたことも嫌気された。パルプ・紙、電気・ガス、石油・石炭 の3業種は小幅高。

日本政府観光局がきょう午後に公表した7月の訪日外客数推計値 は、単月で192万人と4月に記録した過去最高の176万5000人を更新。中 国からの訪日数は前年比で倍増していたが、現地市場・経済への警戒感 が勝り、業種や個別銘柄の同統計に対する反応は鈍かった。

東証1部売買高は20億9975万株、売買代金は2兆4255億円。上昇銘 柄数は169、下落1652。売買代金上位ではファナックや村田製、ダイキ ン工のほか、日本電産、第一生命保険、アルプス電気、TDK、良品計 画、花王、日東電工、コーセー、ドンキホーテホールディングス、いす ゞ自動車が安い。モルガンスタンレーMUFG証券が投資判断を下げた 第一三共も売られた。半面、新経営体制を前日発表した東芝は急伸し、 アコムや東京ガスも堅調。

--取材協力:Anna Kitanaka.

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