ロンドン高級住宅に頭金払ったが-リンギット急落で苦戦も

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ロンドンで建設中の高級住宅を購入するため 頭金を払った海外投資家が苦境に見舞われている。

2013年5月からバタシ ー・パワー・ステーション跡地に建設中の 物件を購入したマレーシア人は購入価格が最大で35%跳ね上がった。通 貨リンギットがポンドに対して急落したからだ。

開発を手掛けるマレーシアのサイム・ダービーによれば、同社経営 陣と一族が同物件のうち1280万ドル(約15億9000万円)相当を購入し た。1戸当たりの価格は33万8000-600万ポンド(約6550万-11億6200 万円)。第一期分は来年完成する。

さらに追い打ちをかけるのが値下がりだ。仲介業者のダグラス・ア ンド・ゴードンによれば、バタシーおよびバタシー・パーク地区の高級 住宅価格は6月末までの1年で10%下落した。

JPモルガン・アセット・マネジメントの調査戦略責任者、ジョ ー・バレント氏(ロンドン在勤)は「購入の多くはアジアの政治リスク および新興市場経済減速への懸念に関連している」と説明。ポンド相場 の急上昇が市況に影響するのは確実だと話した。

バタシーのプロジェクトの市場への売り込みが始まった13年にはポ ンドが安く、海外投資家から需要が集まった。こうした環境を背景に建 設ラッシュが起き、マンションと一戸建て住宅の着工登録件数が少なく とも26年ぶり高水準になった。

しかし今やアジアからの関心は薄れつつある。仲介業者のナイト・ フランクによれば、ロンドンの高級住宅を購入するアジアの投資家は今 年1-6月(上期)に減少した。マレーシアの買い手の割合は0.6% と、前期の0.9%から減少。香港が3.3%(前期は5.6%)、シンガポー ルが1.4%(同3.8%)、中国が9.4%(同10.9%)だった。ポンドはシ ンガポール・ドルに対し2013年5月以降に14%以上値上がりし、中国の 人民元に対しては4%上昇。

バタシーのプロジェクトの40%を所有するサイム・ダービーは発表 資料で「マレーシアや東南アジアからの関心が薄れている。恐らく、為 替相場が不安定な現在の状況と経済見通しへの不透明感が原因だろう」 と分析。「今のところ、成約済みの購入について取り消しはない」と付 け加えた。

原題:Currency Squeeze Seen Punishing Buyers of Luxury Homes in London(抜粋) Currency Squeeze Seen Punishing London Luxury Home Buyers (1)

--取材協力:Chong Pooi Koon.

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