債券上昇、20年債入札順調で買い優勢-長期金利は約1週間ぶり低水準

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債券相場は上昇し、長期金利は約1週間ぶり 水準に低下した。前日の米国債相場が反発した流れを引き継いだことに 加えて、きょう実施された20年債入札が順調な結果となり、買い安心感 が広がった。

18日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比7銭高の147 円79銭で始まった。午後の取引開始後には売りに押されて、3銭高まで 伸び悩んだ。20年債入札結果の発表後には水準を切り上げ、147円96銭 と日中取引ベースで12日以来の高値を付けた。結局は22銭高の147円94 銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回債利回 りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値を0.5ベーシ スポイント(bp)下回る0.385%で始まり、午前は同水準で推移した。 午後に入ると水準を切り下げ、0.37%と12日以来の低水準を付けた。

新発20年物の153回債利回りは1bp低い1.15%で開始し、いった ん1.155%を付けた後、1.14%と12日以来の水準に下げている。新発30 年物の47回債利回りは0.5bp低い1.41%で始まり、1.40%まで低下し た。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「中国や新興国 など世界的な景気の下振れリスクや、原油価格が下落し、二番底が見え ない状況で、インフレ期待が低下していることから金利は上がりにくい 環境。米国が利上げするとしても、どんどん利上げをして、金利が上昇 する感じではない。足元では世界的に成長率が弱い見通しで原油安。売 りづらい状況でじり高になりやすい」と述べた。

財務省がきょう午後零時45分に発表した表面利率1.3%の20年利付 国債の入札結果によると、最低落札価格は102円45銭と事前の市場予想 を5銭上回った。小さければ好調さを示すテール(落札価格の最低と平 均の差)は7銭と前回の5銭からやや拡大。投資家需要の強弱を反映す る応札倍率は2.99倍と前回の3.09倍からやや低下した。

ドイツ証の山下氏は、20年債入札について、「強めの結果だった。 利回り1.1%台なので水準的にはやや物足りないが、外部環境は改善し ている。10年対比で20年債は割安感があったことも背景にある」と話し た。「20年債に対し、今まで生保の買いは抑制気味で外債を増やす方針 だったが、ある程度は買いを入れていかざるを得ないのではないか。国 債償還によりデュレーションが短くなるので、今回入札で多少買いが入 ったと思う。地方銀行も手を出せたと思う」とも述べた。

17日の米債券相場は4営業日ぶりに反発。10年国債利回りは前週末 比3bp低下の2.17%程度。商品相場の下落を受けてインフレ見通しが弱 まり、債券需要が高まった。8月のニューヨーク連銀地区の製造業景況 指数が2009年以来の落ち込みになると、国債は上げ幅を拡大した。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「朝方 の円債相場は前日の米国債上昇など手掛かりに買い先行で開始した。10 年債利回りは人民元ショックをきっかけに0.4%の節目を下抜けてい る」と話した。ただ、「ここから一段と0.35%を探るというより、19日 の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録がタカ派的だと、米金利上 昇に追随して0.4%台に戻す可能性もある」と述べた。

--取材協力:赤間信行.

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