米債券市場の2.46兆ドルのジレンマ、取り越し苦労の可能性も

米連邦準備制度が2兆4600億ドル(約306兆 円)相当の米国債保有を徐々に減らし始めるとどうなるのか。それが心 配な債券投資家に朗報だ。

連邦準備制度は利上げ開始後のある時点で保有債券を減らす計画で あり、前例のない金融緩和策の逆転が金利急上昇の引き金になると市場 で懸念されている。

しかし、連邦準備制度が来年満期を迎える米国債2160億ドルの償還 金で債券を全く買わなくても、利回りはほとんど動かないとJPモルガ ン・チェースは予測する。債券購入プログラムを通じて量的緩和 (QE)が行われる間、利回りの動きに注目してきたJPモルガン は、2016年に償還される米国債を全て連邦準備制度がバランスシートか ら外した場合、10年国債利回りは約0.05ポイント上昇すると試算する。

これは連邦準備制度の債券購入に伴う利回り低下に関する分析結果 に基づく数値で、QE1兆ドル当たりの利回り低下は約0.2ポイントに 相当するという。

連邦準備制度の政策や財務省の資金調達に関する分析を専門とする 調査会社ライトソンICAPのチーフエコノミスト、ルー・クランドー ル氏は「影響はないだろう。それが今のニュースだ」と述べた。

政府債務は信用危機以降に2倍強の18兆ドルに拡大しており、利回 りを抑制することは投資家だけでなく、米政府にとっても重要だ。連邦 準備制度は2014年10月にQEを終了したが、債券の償還金による再投資 を通じて保有額を維持している。

原題:Bond Market’s $2.46 Trillion Dilemma May Not Be So Bad After All(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE