債券は反落、あすに20年債入札控え売り優勢-長期金利0.395%に上昇

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債券相場は反落。長期金利は4営業日ぶり高 水準の0.395%を付けている。前週末の米国市場で株高・債券安となっ た流れを引き継いだことに加え、あすに20年国債入札を控えて売りが優 勢となった。

17日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前週末比4銭安 の147円80銭で取引を開始。午前にはやや下げ渋る場面もみられたが、 午後に入って一段安の展開となり、一時は147円63銭と、4営業日ぶり の安値を付けた。結局、12銭安の147円72銭で取引を終えた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回債利回 りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より1ベー シスポイント(bp)高い0.385%で開始。午後は0.395%と、11日以来の水 準に上昇している。新発20年物の153回債利回りは午後に一時、1.5bp高 の1.165%に水準を切り上げ、その後は1.16%で推移している。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「債券 市場では先週の金利低下を受け、高値警戒感が広がっている」と指摘。 「20年債入札をあすに控え、投資家の動きは低調だ」と言う。

内閣府がこの日午前に発表した4-6月期の国内総生産(GDP、 速報値)は、物価変動の影響を除く実質で前期比0.4%減、年率換算で は1.6%減だった。マイナス成長は3四半期ぶり。ブルームバーグが集 計した市場予想の中央値は同年率で1.8%減だった。

SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「GDP速報 には反応薄だ。数字自体は予想中央値よりは悪くなかったが、内容が良 くない。賃上げが物価上昇に追いつかない懸念も払しょくできない。た だ、追加緩和につながるとの見方は少ない」と述べた。

財務省は18日午前、20年利付国債入札を実施する。153回債と銘柄 統合するリオープン発行となり、表面利率(クーポン)は1.3%に据え 置きとなる見込み。発行額は前回債と同額の1兆2000億円程度となる。

メリルリンチ日本証券の大﨑秀一債券ストラテジストは、20年債入 札について、「金利水準に物足りなさはあっても、投資家のポジション は軽い」とし、「一定の需要を集めそうだ」と話した。朝方の債券相場 の下落は「米国債券安や株高を反映」したとし、GDPのマイナス成長 は市場予想の範囲内だったと説明した。

14日の米株式市場では主要3株価指数が上昇した。一方、米債相場 は下落し、10年国債利回りは前日比1bp上昇の2.20%程度となった。

SMBC日興証の竹山氏は、今後は米利上げに目線が移って行くた め、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録などが注目材料と指摘。 「利上げ開始は9月の可能性が高いとみている。米連邦準備制度理事会 (FRB)の前のめり姿勢がうかがえれば、米金利への上昇圧力が国内 金利にも波及する可能性があり、少なくとも買い進めにくくなる。中国 経済への懸念などもあるので、年内は1回だけだろう」と言う。

--取材協力:赤間信行、野沢茂樹.

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