ドルが124円前半、米利上げ時期に焦点回帰-日本GDPの影響限定的

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東京外国為替市場ではドル・円相場が1ドル =124円台前半で推移。中国人民元をめぐる混乱が収束し、市場の関心 が米国の利上げ時期に戻る中、ドルが堅調に推移した。

17日午後3時49分現在のドル・円相場は1ドル=124円42銭前後。 朝方には日本株の反発を背景に一時124円45銭まで強含んだ。この日発 表された日本の4-6月期の国内総生産(GDP)は3期ぶりのマイナ ス成長となったが、市場が予想したほどは悪化せず、円相場への影響は 限定的だった。

クレディ・アグリコル銀行外国為替部の斎藤裕司エグゼクティブ・ ディレクターは、今週は米国で住宅関連などの指標が発表されるが、「 特に重きは米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録だろう」と指摘 。9月が近づく中で、アトランタ連銀の「ロックハート総裁的な人が増 えていれば、9月の米雇用統計をみて利上げに踏み切るという確率を織 り込みに行くだろう」と予想した。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.1102ドル前後。一時は1.1100ドル を割り込み、1.1082ドルまでユーロ売り・ドル買いが進んだ。ユーロ・ 円相場も一時1ユーロ=137円台後半まで軟化し、その後138円台前半へ 値を戻した。

米利上げ

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、この日発表 される8月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数は4.50と5カ月ぶり高 水準が見込まれている。また、8月の米NAHB住宅市場指数は61と 2005年11月以来の高水準が予想されている。

今週はそのほかにも7月の消費者物価指数(CPI)や中古住宅販 売が発表され、19日にはFOMC議事録(7月28、29日開催分)の公表 が予定されている。

みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「雇用統計も 先週の小売り統計も一足飛びに9月の利上げの有無を決定するような内 容ではなかったが、そこへの階段を一歩ずつ上るぐらいのイメージの内 容になっている」と指摘。今週も米経済指標が「9月利上げへの距離を つめるものになるのか、開くものになるのかというところで一喜一憂す る」展開になるだろうと語った。

先物取引動向によると、9月16、17日のFOMCで利上げが決定さ れる確率は先週末時点で48%と、中国が通貨切り下げを実施した8月11 日時点の40%から上昇した。アトランタ連銀のロックハート総裁は10日 、米経済は早期の利上げ開始を正当化できるだけの進展を見せていると の認識を示した。

中国人民銀行(中央銀行)研究局のチーフエコノミスト、馬駿氏は 16日、電子メールで送付した声明で、先週切り下げられた人民元相場に ついて、経済の安定化に伴い将来は恐らく両方向に動くとの見通しを明 らかにした。人民銀は17日の人民元の中心レートを1ドル=6.3969元と 14日終値の0.1%以内に設定した。

3期ぶりマイナス成長

内閣府によると、日本の4-6月期の実質GDP速報値は前期比年 率で1.6%減となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の 予想中央値は1.8%減だった。

クレディ・アグリコル銀の斎藤氏は、「GDPが悪すぎれば緩和期 待が高まったかもしれないが、予想の範囲内ということで、これで緩和 期待が高まるわけではない」と話した。

みずほ証の鈴木氏も、マイナス成長で引き続き日銀の金融政策に注 目が集まるが、「追加緩和を含めて決定的な材料ではない」とし、ドル ・円は「124円台前半を中心に動きづらさがある」と語った。

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