日本株反発、人民元安定とGDP予想ほど悪化せず-売買低調

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17日の東京株式相場は反発。米国の鉱工業生 産の堅調や中国人民元相場の落ち着きが好感され、朝方発表の日本の国 内総生産(GDP)も市場予想ほどは悪化しなかった。見直しの買いが 優勢となり、食料品や建設、医薬品など内需株が上昇。ただ、売買代金 は4月以来の低調だった。

TOPIXの終値は前週末比8.41ポイント(0.5%)高の1672.87、 日経平均株価は100円81銭(0.5%)高の2万620円26銭。

あすかアセットマネジメントの平尾俊裕社長は、「中国関連やコモ ディティ関連が一通り落ち着いた。グローバルでは、米国株を売って日 本株や欧州株に資金が流れる動きになっており、プラスの方向にある」 とみている。日本のGDPについては、「ほぼ予想されたところ。年内 に追加緩和をやってもおかしくはない」との認識を示した。

14日に発表された7月の米鉱工業生産は、75%を占める製造業生産 指数が前月比で0.8%上昇と昨年11月以来の高い伸びだった。自動車生 産が好調で、1978年以来の最高だった。

中国人民元相場は14日、上海市場で0.11%高の1ドル=6.3918元と 上昇。中国人民銀行(中央銀行)が11日の実質切り下げ後、初めて中心 レートを引き上げた。オフショア人民元の3カ月物インプライド・ボラ ティリティ(予想変動率)は、ブルームバーグがデータ集計を開始し た2011年以来で最大の7.8%から5.4%に低下した。17日の人民元中心レ ートは前週末とほぼ同水準の1ドル=6.3969元に設定、相場も横ばい圏 で推移している。

消費減少が政策期待誘因に、代金は2兆円割れ

一方、内閣府が17日朝に発表した4-6月期の国内実質GDP速報 値は前期比0.4%減、年率換算で1.6%減と3期ぶりのマイナス成長だっ た。ただ、事前の市場予想1.8%減ほどは悪化しなかった。全体の約6 割を占める個人消費が前期比0.8%減、設備投資は0.1%減となった半 面、公共投資が2.6%増だった。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、 食料品の値上げで食品株が好調な一方、消費者が生活防衛に走っている 可能性に言及。「秋の日本銀行の追加緩和に対する思惑が広がり、日本 株にとってはプラスに作用する可能性がある」と話していた。

週明けの日本株は、米統計の堅調や人民元への懸念後退が買い安心 感につながり、GDPも予想ほど悪化せず、押し上げ要因となった。日 経平均は朝方に一時、149円高の2万668円まで上昇。ただ、その後は伸 び悩み、東証1部の売買代金も1兆9480億円と前週末比で19%減った。 ことし最低だった4月6日以来の2兆円割れ。あすかアセットの平尾氏 は、グローバル市況のマイナス面が落ち着き、「ファンダメンタルズで 材料がない中、上も下も動きがない」と言う。

また、みずほ証券投資情報部の永田尋嗣氏は「市場の注目は米国の 利上げに戻っており、CPIなどの数字を確認するまでは動きにくい」 としていた。きょうの米国市場では8月の住宅市場指数、ニューヨーク 連銀製造業景気指数の公表がある。

東証1部33業種はその他製品、繊維、食料品、ゴム製品、ガラス・ 土石製品、建設、医薬品、保険など28業種が上昇。石油・石炭製品、鉱 業、不動産、情報・通信、その他金融の5業種は下落。東証1部の売買 高は17億882万株。上昇銘柄数は1289、下落492。

売買代金上位では富士フイルムホールディングス、JT、任天堂、 MS&ADインシュアランスグループホールディングス、東レ、カカク コム、キッコーマン、クックパッドが買われ、みずほ証券が投資判断と 目標株価を上げた塩野義製薬も高い。半面、ソフトバンクやソニー、 KDDI、三菱電機、資生堂は安い。

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