JPモルガンのピント氏、給料9億円の理由-CEOの約5倍

米銀JPモルガン・チェースのダニエル・ピ ント氏は、2014年の給料がジェイミー・ダイモン最高経営責任者 (CEO)を大幅に上回った。

ボーナスや株式オプションを計算に入れた報酬全体では、ダイモン CEOの方がもちろん多い。だが、法人・投資銀行部門のCEOである ピント氏の固定給は740万ドル(約9億2000万円)と、ダイモン氏の150 万ドルよりもはるかに高く、ブルームバーグがまとめたデータでは米国 に拠点を置く上場企業で最高額となった。ピント氏自身の13年の給料と 比較しても10倍の水準だ。

JPモルガンの監督当局への届け出によれば、13年に800万ドル余 りだったピント氏のボーナスは14年にはゼロとなった。その一方で、 「現金の固定手当」が給料の増加に反映されている。

業績連動型の報酬を制限し、過度なリスクテークの抑制を目指す欧 州連合(EU)のボーナス規制導入後、ロンドン在勤のピント氏や欧州 で働く経営幹部らのボーナスを減らし、現金の固定給を増やす動きが金 融業界で広がっている。報酬に歯止めをかけるために税法による給料の 規制に動く米議会とは、正反対の手法を欧州当局は採用している。

ニューヨークの幹部報酬コンサルティング会社スティーブン・ホー ル・アンド・パートナーズの共同創立者であるスティーブン・ホール氏 は「行政措置が意図せぬ結果を招いた一例だ。『支払っていいのは何百 万ドルまで』という強制的な歯止めがない限り、金融機関はこれらの法 律をほぼ全てすり抜ける方法を見いだすだろう」と指摘した。

原題:JPMorgan Switch on Worker Pay Foils Efforts to Curb Compensation(抜粋)

--取材協力:Anders Melin、Annie Massa.