米国債:中国人民元切り下げは利上げ観測に影響せず

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米国債市場では、中国が人民元を切り下げた ものの米金融当局の利上げの方向性に変化はないとの見方が広がった。

先物取引動向によると、9月16-17日の米連邦公開市場委員会 (FOMC)で利上げが決定される確率は48%と、中国が通貨切り下げ を実施した8月11日時点の40%から上昇した。世界経済成長に対する懸 念を背景に米国のエコノミストは米国債の利回り上昇ペースの見通しを 後退させている。債券市場のインフレ指標は約6年ぶりの低水準に下げ た。

コメルツ銀のシニア金利ストラテジスト、マイケル・ライスター氏 は、「初回利上げ後のペースに対する関心が高まっているが、9月の決 定事項は依然として非常に重要だ。特に市場参加者は9月利上げに完全 に準備ができているわけではない」と述べ、「当社のエコノミストは9 月の初回利上げを見込んでいる。市場の見方はほぼ二分されている。利 回りが上昇し、イールドカーブがフラット化する余地はある」と続け た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、2年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇の0.72%。同年債価格(表面利率0.625%、償還期 限2017年7月)は1/32低下して99 26/32。30年債利回りは1bp低下し て2.84%。

2年債のネットロング

トレーダーは米利上げを予想しているものの、2年債に対してはま だ強気の姿勢だ。米商品先物取引委員会(CFTC)の統計によれば、 ヘッジファンドなど大口投機家の2年債先物に対するネットロングは11 日終了週で16万2874枚と、前週の9万8261枚から増加した。増加幅は3 月27日以来で最大だった。

1年物のブレークイーブンレートは終値ベースで2009年5月以来の 低水準に下げた。

朝方発表された7月の米鉱工業生産指数では、製造業生産が予想以 上の伸びを示した。自動車生産が好調だった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の米金利戦略責任者、シャイア ム・ラジャン氏は「統計内容は予想よりも強かった」と述べ、「9月利 上げをめぐっては、中国の切り下げをきっかけに市場はナーバスになっ ていたが、それも多少は和らいだようだ」と続けた。

原題:Bond Market Says Cheaper Yuan Won’t Stop Fed From Raising Rates(抜粋)

--取材協力:Wes Goodman.

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