8月13日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル上昇、米小売売上高の増加や中国中銀の元支援示唆で

13日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。米小売売上高の 増加や、中国人民銀行(中央銀行)が人民元相場を支えるための口先介 入を強めたことで、米利上げの根拠が強まったとの見方が広がった。

7月の米小売売上高では、自動車や衣料品など幅広く増加したこと が示された。この統計発表後はドルは上げを拡大した。人民銀は、相場 が過度に変動した場合は行動すると表明した。12日の人民元相場は続落 し、2日間の下落率は1994年以来の大きさだった。

USバンク・ウェルス・マネジメント(ミネアポリス)の債券調査 責任者、ジェニファー・ヴェイル氏は「国内の経済成長に消費者も参加 し始めている」とし、「人民元は向こう数日間に小幅ながらさらに下落 する可能性があるが、下落の大部分は既に起こった。一方でドルの強さ は、9月利上げの可能性が依然残されているという市場の認識をより強 く反映している」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%上げ て1207.50。12日には7月31日以来の水準に下げていた。

ドルは対ユーロで0.1%高の1ユーロ=1.1150ドル。対円では0.2% 上げて1ドル=124円43銭。

小売売上高

通貨のボラティリティ(変動性)を示すJPモルガン・チェースの 指数によれば、この日のボラティリティは低下した。前日までは2日連 続で上昇し、2日間の上げとしては1月以降で最大だった。

米商務省の発表によると、7月の小売売上高(速報値)は前月 比0.6%増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想と一致した。 米連邦公開市場委員会(FOMC)は9月16-17日に会合を開く。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は「小売売上高は、金融 当局が利上げ開始前に目にしたいと考えるような米経済の健全さに近づ いていることをタイミング良く気づかせた」と分析。小売売上高の統計 は「世界的な懸念を抑え、焦点を米国への楽観に戻すのに役立ってい る」と続けた。

ブルームバーグのデータによれば、利上げ後に実効フェデラルファ ンド(FF)金利が平均0.375%になるとの仮定に基づけば、9月会合 での利上げ確率は50%とFF金利先物市場に反映されている。中国によ る突然の人民元切り下げで、同国経済の減速懸念が広がった11日は40% だった。

人民銀は13日、人民元に関する異例の記者会見で、元相場の下落が 長引く根拠はないとし、相場が過度に変動した場合は行動すると表明し た。

エバーバンク・ワールド・マーケッツ(セントルイス)のクリス・ ギャフニー社長は「正常な感覚がある程度戻りつつあり、焦点は再び中 国から離れている」と指摘。「市場は、この経済データなら米当局は9 月に利上げする可能性があると再び考えており、そうした見方がドルを 押し上げたのは確実だ」と続けた。

原題:Dollar Climbs as Retail Sales Add to China’s Yuan-Support Signal(抜粋)

◎米国株:S&P500種は小反落、中国懸念緩和も終盤に下げる

13日の米株式市場ではS&P500種株価指数が小反落。取引終盤に かけて下げに転じた。中国の通貨切り下げへの懸念が緩和したため、市 場の焦点は米国の経済データや利上げペースに映った。

S&P500種の取引レンジは1927年以降で最小となった。労働・小 売り指標を受けて、早ければ9月に利上げが実施される可能性が高まっ た。

S&P500種株価指数は前日比0.1%安の2083.39で終了。ダウ工業 株30種平均は5.74ドル上げて17408.25ドルで終えた。

UBSセキュリティーズの米国株・デリバティブ戦略のエグゼクテ ィブディレクター、ジュリアン・エマニュエル氏は「市場は過剰反応し た。前日に好転したのは良いが、S&Pはこれまでのレンジ内にあり、 レンジ取引はしばらく続く可能性がある」と述べた。

中国当局が11日に予想外に人民元を事実上切り下げたため、世界の 金融市場は揺れた。中国人民銀行(中央銀行)当局者は13日、元相場の 下落が長引く根拠はないと発言し、相場が過度に変動した場合は行動す ると表明。人民元の下げが減速した。

EFGアセット・マネジメント(ロンドン)の調査責任者を務める ダニエル・マリー氏は、「中国当局からの声明で、『通貨戦争』といっ た耳障りな言葉で表現される見通しへの不安が鎮静化した」と指摘。 「中国とギリシャに関する懸念が弱まり、市場は米経済のファンダメン タルズに焦点を絞ることができる」と語った。

小売売上高

7月の米小売売上高は前月比で0.6%増加。ブルームバーグがまと めたエコノミスト予想と一致した。自動車や衣料品など幅広く販売が増 加した。

RWベアード(ミルウォーキー)のチーフ投資ストラテジスト、ブ ルース・ビトルズ氏は「相場を動かした材料でもないし、利上げ決定に 影響を及ぼすとも思わないが、安定を示したという点で良い数字だと言 える」と述べた。

新規失業保険申請件数は増加したものの、歴史的な低水準付近にと どまっている。

ブルームバーグがまとめた金利先物市場のデータによれば、トレー ダーらが織り込んでいる9月の利上げ確率は48%と、前日の40%から上 昇した。

S&P500種の10セクターのうち8指数が下落。エネルギー株指数 が1.4%安と最も下げた。一方、選択的消費株と金融株は上昇した。

原題:U.S. Stocks Decline Amid Retail Sales Data as China Worries Ease(抜粋)

◎米国債:下落、小売売上高増-人民元下落ペース鈍化で米利上げ観測

13日の米国債は下落。米小売売上高が増加したほか、中国人民元の 下落ペースが減速し、米金融当局は来月に政策金利を引き上げるとの見 方を支えた。

午後に実施された30年債入札(160億ドル)では応札倍率が平均を 下回った。7月の米小売売上高は自動車や衣料品など幅広く増加した。

CRTキャピタル・グループの政府債ストラテジスト、イアン・リ ンジェン氏は「中国が人民元を安定させ、小売売上高は堅調だった」と 指摘、「それが9月利上げ見通しにつながった」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.19%。30年債利回りは2bp上げて2.86%だっ た。

プライマリーディーラー22社は30年債入札の結果を、5段階評価の うち「2」とした。評価は1が最低で5が最高。

30年債入札の結果によると、最高落札利回りは2.880%。入札直前 の市場予想は2.868%だった。投資家の需要を測る指標の応札倍率 は2.26倍と、過去10回の平均値2.34倍を下回った。

前日の10年債入札では応札が振るわず、プライマリーディーラーの 評価は「2」。応札倍率は2009年3月以来の低水準。

ブルームバーグのデータによれば、利上げ後に実効フェデラルファ ンド(FF)金利が平均0.375%になるとの仮定に基づけば、9月会合 での利上げ確率は50%とFF金利先物市場に反映されている。11日に は40%だった。

原題:Treasuries Decline as U.S. Retail Sales Gain, Yuan Slide Slows(抜粋)

◎NY金:6日ぶり下落、逃避の流れ逆流-中国が元支援の意向を示唆

13日のニューヨーク金先物相場は6営業日ぶり下落。中国人民銀行 (中央銀行)が元相場を支える意向を示唆したことで懸念が後退し、世 界的に株式相場が反発、債券や貴金属など安全資産の需要が低下した。

サクソ・バンク(コペンハーゲン)のアナリスト、オーレ・ハンセ ン氏は「元の下落が著しく減速すれば、金の支えになってきた市場の不 透明感はある程度取り除かれる」と指摘。「トレーダーらは再びリスク を取り始めている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比0.7%安の1オンス=1115.60ドルで終了。7月24日以来の 大幅下落となった。

銀とプラチナ、パラジウムもいずれも値下がりした。

原題:Gold Ends Longest Run of Gains in 3 Months as China Calms Market(抜粋)

◎NY原油:反落、一時42ドル割れ-供給超過の深刻化を警戒

13日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミデ ィエート(WTI)先物は反落し、6年ぶり安値。石油輸出国機構 (OPEC)の生産増加と中国景気に減速の兆候が出てきていることを 受け、世界的な供給超過はさらに深刻化するとの見方が広がった。

コンサルティング会社ショーク・グループ(ペンシルベニア州ヴィ ラノヴァ)のスティーブン・ショーク社長は「原油について強気シナリ オを描くことは本当に難しい」と話す。「6年ぶり安値を割り込め ば、39ドルが射程内に入るだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比1.07ドル(2.47%)安い1バレル=42.23ドルで終了。一時は41.91ド ルまで売り込まれ、2009年3月以来の安値を付けた。

原題:Crude Oil Slides to Six-Year Low on Signs Global Glut to Worsen(抜粋)

◎欧州株:反発、決算好感でネスレとTUIが高い-中国不安和らぐ

13日の欧州株式相場は反発。指標のストックス欧州600指数は前日 に昨年10月以来の大幅安となっていた。スイスの食品メーカーであるネ スレや、ドイツの旅行会社TUIの決算が好感された。

ネスレは1月以来の大幅高となる2.7%上昇。1-6月(上期)売 上高がアナリスト予想を上回る伸びだった。TUIも大きく上げた。利 益の伸びが見通し上限になるとの予想を示した。

EFGアセット・マネジメント(ロンドン)の調査責任者を務める ダニエル・マリー氏は、「市場は中国などの不安から素早く立ち直って 前進できる」とし、「一段と明るい成長環境に加えて企業利益もようや く上向きになり、欧州市場には幾つかの魅力的な要素がまだある。これ までの激しい欧州株売りは単に、幅広いリスク回避の反応の一部だっ た」と述べた。

ストックス600指数は前日比1%高の386.69で取引を終了。構成銘 柄の約80%が上昇した。一時は1.9%上昇。中国人民元の切り下げで売 りを浴びていた銘柄が反発したためだ。前日は元安で欧州輸出企業が苦 しむとの見方から1カ月ぶり安値となっていた。

仏高級品のLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは2.9%上昇。前 日までの2営業日で11%下げていた。自動車関連銘柄も反発した。

原題:Europe Stocks Brush Off China Woes as Nestle Gains on Earnings(抜粋)

◎欧州債:イタリア債上昇、独債との利回り格差縮小-中国が口先介入

13日の欧州債市場ではイタリア国債が上昇。10年物のドイツ国債に 対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は約5週間ぶり大幅縮小となっ た。中国人民銀行(中央銀行)が人民元相場を支えるため口先介入を強 めたことが背景にある。

欧州債の指標とされるドイツ国債は3日ぶりに下落。元相場が過度 に変動した場合は行動すると人民銀が表明したことを受け、安全資産を 求める動きが後退した。

インベステック・アセット・マネジメント(ロンドン)の債券部門 責任者ジョン・ストップフォード氏は、「懸念されていた大きな下振れ リスクが取り除かれた」とし、「中国の通貨が急落して一段と積極的な デフレ対策や政策行動を引き起こすことはないだろう」と語った。

ロンドン時間午後4時19分現在、イタリア10年債利回りは前日比4 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.79%。同国債(表 面利率1.5%、2025年6月償還)価格は0.335上げ97.51。ドイツ10年債 とのスプレッドは6bp縮小し116bpとなった。

独10年債利回りは3bp上げ0.63%。前日までの2営業日で9bp 低下していた。

原題:Italy’s Yield Gap Over Germany Drops Most in 5 Weeks on China(抜粋)

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