債券先物が上昇、日銀買いオペや国内株安が支え-人民元下げ一服重し

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債券市場では先物相場が上昇した。日本銀行 の長期国債買い入れオペ実施が支えとなったことに加え、国内株式相場 の下落が買い手掛かりとなった。半面、中国人民銀行が人民元の中心レ ートを元高方向に設定したことや米債続落が重しとなった。

14日の長期国債先物市場で、中心限月9月物は前日比1銭高の147 円83銭で始まり、一時は147円88銭まで上昇した。午後の取引開始後に 水準を切り下げ、1銭安まで下落したが、取引終了にかけて持ち直し、 結局は2銭高の147円84銭で引けた。

BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、債券相 場について、「日銀の国債買い入れの結果は小じっかりで無難に消化 し、下値も堅い」と述べた。一方、「注目の人民元の中心レートは、元 安方向から小幅ならがも元高方向に設定されたため、リスク回避の動き がなくなり、弱い材料となった。前日に米国債が売られたことも重し」 と話した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回債利回 りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベー シスポイント(bp)高い0.38%で始まり、その後も同水準で推移してい る。新発20年物の153回債利回りは横ばいの1.155%で始まり、一 時1.16%に上昇したが、再び1.155%に戻している。新発30年物の47回 債利回りも横ばいの1.415%で始まった後、1.42%に上昇した後、水準 を切り下げ、1.41%を付けている。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「人民元パニックの収 束は昨日の東京時間からすでに織り込みが進んでいる。米独債安を受 け、来週18日の20年債入札を意識して、いったん下を試す動きもありそ うだが、原油安・株安でインフレ期待は戻りづらく売り余地も広がらな いだろう」とみていた。

中国人民銀は14日の人民元の中心レートを1ドル=6.3975元と、前 日の中心レートに比べて0.05%元高方向に設定した。

JPモルガン証券の山下悠也債券ストラテジストは、「人民元の切 り下げなど今週の一連の動きから、市場は中国の景気後退リスクを意識 している。原油など国際商品市況の下落が需要の弱さを示唆している」 と話した。一方、「短期的には人民元の下げ一服に伴い円債市場の買い も小休止」と述べた。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ3本(総額1.2兆円程 度)の結果によると、残存期間3年超5年以下、5年超10年以下の応札 倍率が前回から低下した一方、1年超3年以下は上昇した。

東京株式相場は下落。TOPIXは前日比0.2%安の1664.46、日経 平均株価は同0.4%安の2万519円45銭で引けた。一方、13日の米債相場 は続落。10年国債利回りは前日比4bp上昇の2.19%程度。米小売売上高 が増加したほか、中国人民元の下落ペースが減速し、米金融当局は来月 に政策金利を引き上げるとの見方を支えた。

--取材協力:赤間信行.