米労働者の賃金上昇はしばらく望み薄-債券市場が示す現実

米経済にとって2008年の危機以降の大きな問 題は、消費拡大を可能にする労働者の賃金上昇が難しいように思わるこ とだ。債券トレーダーはこの問題がすぐには解消されないとみている。

米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は今週、イ ンフレがいずれは加速すると見込んでいることを示唆したが、債券トレ ーダーはその逆で、米経済の減速を見越した取引を増やしている。

ブラックロックのチーフ債券ストラテジスト、ジェフリー・ローゼ ンバーグ氏はブルームバーグとの11日のテレビインタビューで、「特に 7月はデフレ懸念が大きく高まった」と述べ、中国人民銀行(中央銀 行)が同日実施した事実上の人民元切り下げは「その流れを強めるだけ だろう」と指摘した。

米経済の低迷を投資家がいかに懸念しているかを見極めるには、米 国の長期国債を見てみればいい。インフレはリターンを損ねることか ら、消費者物価が上昇する場合、長期国債は値下がりするのが一般的 だ。

米連邦公開市場委員会(FOMC)が来月にも06年以来となる利上 げを実施すると見込まれているにもかかわらず、30年物の米国債利回り は6月末の3.2%から2.8%に低下(価格は上昇)している。一方、バン ク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、ドル建て 社債のリターンはマイナスとなっている。

原題:That Pay Raise You’re Waiting on Fails Bond-Market Reality Check(抜粋)

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