人民元でキャリートレード再びやけど-よみがえるスイスの記憶

キャリートレードを手掛ける投資家が中央銀 行のおかげで再びやけどを負った。

中国人民銀行(中央銀行)が11日の中心レートを1.9%引き下げた ことを受けて、同日の元相場は公定レートと実勢レートが一本化され た1994年1月以降で1日として最大の下げを記録した。人民元相場の安 定性に魅力を感じて投資していたキャリートレードの投資家にとって、 これは悪いニュースだ。ブルームバーグのデータによると、人民銀は4 月初めから11日の突然の実質切り下げまで、元の対ドル相場を1ドル =6.1887-6.2205元の狭いレンジで維持していた。

人民銀の決定はキャリートレードの投資家にとっては新たな災難に すぎない。1月にはスイス国立銀行(中銀)がスイス・フランの対ユー ロ相場の上限撤廃を発表し、フランが急上昇してリターンが吹き飛ん だ。

ドイツ銀行が算出するキャリートレードの指数は10日には既 に510.31に低下していた。昨年末は546.71だった。ボラティリティ(変 動性)が高まると、キャリートレードの投資家のリターンが損なわれる 可能性がある。

ソシエテ・ジェネラルのロンドン在勤ストラテジスト、キット・ジ ャックス氏は「中国当局は人民元の安定を望む考えを示していたため、 元切り下げが信じられない市場関係者もいた。また新たなドミノが倒れ た」と述べた。

原題:Yuan Devaluation Burns Carry Traders Already Scorched by SNB(抜粋)