米国債:上昇、質への逃避-中国の人民元切り下げで株安

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11日の米国債相場は上昇。10年債利回りは約 2カ月ぶりの水準に下げた。中国が人民元の実質切り下げに踏み切った ことで世界的に株や商品が売られ、米金融当局は利上げを見送るとの観 測が広がった。

中国の発表に伴いドル建て資産の需要が高まり、安全逃避先として 米国債が買われた。中国人民銀行(中央銀行)は人民元の20年ぶりの大 幅切り下げに踏み切り、アジアの通貨が軒並み下げた。

プルデンシャル・ファイナンシャルの債券部門で最高投資ストラテ ジストを務めるロバート・ティップ氏は「市場に走った衝撃が、米国債 の値動きの一因となった」と述べ、「中国では水面下でもっと何か起き ているのか、また他の市場にどれくらいの期間や規模で影響が及ぶの か、関心が集まっている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、1p =0.01%)低下の2.14%。5月29日以来の低水準だった。

政策金利の変動に敏感な2年債利回りは5bp下げて0.67%。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏(フィラデルフィア在勤)は「リスク回避の面もあれ ば、景気見通しもある」と述べ、「人民元切り下げは米国が中国からデ フレを輸入する道にもなる」と続けた。

この日の原油と工業用金属は急落。ブルームバーグ商品指数は大き く下げた。BMOキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、ニー ル・ボウハン氏は、「ある程度のデフレ圧力を生むだろう」と述べた。

金利見通し

ブルームバーグのデータによれば、利上げ後に実効フェデラルファ ンド(FF)金利が平均0.375%になるとの仮定に基づけば、9月会合 での利上げ確率は46%とFF金利先物市場に反映されている。8月7日 は54%だった。

財務省が実施した3年債入札(発行額240億ドル)の結果による と、最高落札利回りは1.013%。入札直前の市場予想は1.012%。投資家 の需要を測る指標の応札倍率は3.34倍と、過去10回平均の3.29倍を上回 った。

米財務省は今週、入札(発行総額640億ドル)を3回実施する。

原題:Treasuries Regain Refuge Status as China Yuan Cut Pummels Stocks(抜粋)

--取材協力:Alexandra Scaggs、Lucy Meakin、Daniel Kruger.

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