米国株:反落、中国の通貨切り下げで景気不安-世界的に株安

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11日の米株式相場は反落。中国が事実上の通 貨切り下げに踏み切ったため、同国の景気が一段と悪化するとの懸念が 世界的に広がった。

自動車や高級品など対中貿易への依存度が高い企業が売られた。ゼ ネラル・モーターズ(GM)やティファニーが下落。アップルは5.2% 安。中国の成長への懸念を背景に、フリーポート・マクモランやダウ・ ケミカルなど商品関連銘柄も安い。一方、グーグルは4.1%上昇。同社 は組織を再編し、持ち株会社「アルファベット」を新設すると発表し た。

S&P500種株価指数は前日比1%安の2084.07で終了。200日移動 平均は維持した。ダウ工業株30種平均は212.33ドル(1.2%)下げ て17402.84ドルで終えた。ナスダック総合指数は1.3%安。

JMPセキュリティーズの株式ディレクター、トム・ライト氏は 「この日もマクロ経済主導の展開となり、中国が最も重要な材料だ」と 指摘。「ギリシャやプエルトリコに多くの時間を費やしたが、中国経済 ははるかに規模が大きく、世界経済に多大な影響を及ぼす。人民元の切 り下げは市場参加者を動揺させている」と述べた。

中国人民銀行(中央銀行)は11日、営業日ごとに設定する人民元の 中心レートを1.9%引き下げた。これは20年ぶりの実質的な大幅切り下 げ。今月発表された輸出は大幅減少し、製造業活動は予想を下回り、信 用の伸びも鈍化した。

予想外の人民元切り下げを受けて、新興市場通貨や商品のほか、中 国に輸出する自動車や高級品銘柄が軒並み売られた。

中国懸念

前日は原油や銅など商品相場の上昇を背景にS&P500種は1.3%上 昇していた。この日は世界最大のエネルギー・金属消費国である中国か らの需要が弱まるとの懸念を受けて、前日の上昇分の大部分を失った。 人民元の下落で中国消費者の購買力が低下するとの懸念も売りを誘っ た。中国経済に関する同じような懸念から先月は5月に付けた最高値か ら最大で4%下げていた。

S&P500種の素材株指数は1.9%下落。フリーポートは12%安 と、2012年以来の大幅安。アルコアは6%下げた。採掘機器のジョイ・ グローバルや建設機器のキャタピラーも安い。

マイクロン・テクノロジーは5%下落し、ハイテク株の下げの中心 となった。ブルームバーグがまとめたデータによると、同社2014年度の 売り上げに占める中国の割合は41%だった。4-6月期の売上高の27% を中国が占めたアップルは5.2%下落。

シマンテックは6.9%安。データストレ ージ部門ベリタスをプライ ベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社カーライル・グループに 現金80億ドル(約1兆円)で買収することで合意した。

中国への依存

ヤム・ブランズやウィン・リゾーツなど選択的消費株も安い。両社 の決算発表によると、ヤムの第2四半期売上高の53%は中国が占め、ウ ィンは売り上げの59%をマカオが占めた。

米国債市場では、10年債利回りが7月6日以来の水準に低下。低金 利が銀行の収益を圧迫するとの懸念からS&P500種の銀行株指数は1 カ月ぶりの大幅安となった。

原題:U.S. Stocks Decline With Global Markets as China Devalues Yuan(抜粋)

--取材協力:Camila Russo.

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