人民元切り下げ、利上げへの「弱い向かい風」になり得る

エコノミストらは中国による突然の人民元切 り下げについて、ドル相場が押し上げられた場合には米経済成長への向 かい風となり得るものの、米金融当局が利上げ開始時期を先延ばしする ことにはならないとみている。

バンガード・グループのシニアエコノミスト、ロジャー・アリアガ ディアス氏は中国人民銀行(中央銀行)が1回限りの調整だと説明して いることを挙げ、米経済の「中期的な見通しを大きく変える要因とはみ ていない」と述べた。

人民銀は11日、営業日ごとに設定する人民元の中心レートを1.9% 引き下げた。輸出部門のてこ入れと、価格設定における市場の役割拡大 に向けた取り組みを強化した格好だ。

人民元切り下げを受けてアジア通貨は下落。アジアへの輸出が多い 欧米企業の株価も値下がりした。主要10通貨に対するドルの動きを示す ブルームバーグ・ドル・スポット指数は、ニューヨーク時間午後0時28 分現在0.6%上昇している。

米当局は利上げ開始時期をめぐる検討を続けており、決定に当たっ ては国際情勢を考慮すると表明している。またドル高については、輸出 の伸び鈍化により成長に悪影響が及ぶ可能性があると繰り返し指摘して いる。

JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケ ル・フェロリ氏は調査リポートで人民元切り下げについて、「米金融当 局者らは成長に対する弱い向かい風と捉える可能性が高いが、9月利上 げというわれわれの基本的な見方を変えるほど深刻ではない」と指摘し た。

原題:Fed Weighing Liftoff May See Yuan Devaluation as Minor Headwind(抜粋)