NY外為:ドルとユーロが上昇-人民元切り下げで逃避需要

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中国による人民元切り下げを受け、11日のニ ューヨーク外国為替市場ではドルとユーロが資源輸出国の通貨に対して 大きく上昇。安全資産への需要が高まった。

米ドルはニュージーランド(NZ)ドルとオーストラリア・ドルに 対して値上がり。アジア通貨の動きを示す指数は2009年以来の水準に下 げた。ユーロは主要16通貨中15通貨に対して上昇。ギリシャが第3次救 済策の条件で債権団と合意し、ユーロの投資妙味が再び高まった。

ウェルズ・ファーゴのストラテジスト、エリック・ビロリア氏は 「NZドルや豪ドルといった、中国や中国の成長とより関連性の強い通 貨が下げている」としたほか、「ユーロの資金調達通貨としての特徴を 考えると、それもきょうユーロが買われている理由かもしれない」と続 けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、米ドルは豪ドルに対し前日 比1.5%高の1豪ドル=0.7304米ドル。対NZドルでは1.3%上げて1 NZドル=0.6536米ドル。

ユーロは対豪ドルで1.7%、対NZドルで1.5%それぞれ値上がりし た。

逃避需要

投資家が中国との関連が強い市場から米国や欧州の国債に逃避した ことを手掛かりに、ドルやユーロは上昇した。米10年債利回りは約2カ 月ぶりの水準に低下し、独10年債利回りは7月6日以降で最大の下げと なった。また株式相場は世界的に下落した。

クレディ・スイス・グループの外為ストラテジスト、マット・ダー 氏(ニューヨーク在勤)は「豪ドルやNZドルといった中国情勢により 敏感な通貨が打撃を受けている」とし、「全般的に見てリスクオフの面 が強い。だからユーロに多少買いが入り、株式は売られている」と続け た。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は0.5%高。

中国人民銀行(中央銀行)は11日、営業日ごとに設定する人民元の 中心レートを1.9%引き下げた。人民元相場はこれを受け、同国が公定 レートと実勢レートを一本化した1994年1月以降で1日として最大の下 げとなった。人民銀の報道官はこの日の中心レート大幅引き下げは1回 限りの調整だと説明している。

オアンダ(カナダ・トロント)のシニア通貨アナリスト、アルフォ ンソ・エスパルザ氏は「中国からの資本流出は同国にとって懸念材料だ が、他の新興国や、あるいは米国にプラスとなる可能性がある。米国債 に向かう資金が増えるためだ」と分析した。

原題:China’s Yuan Shock Boosts Dollar, Euro Amid Flight to Safety(抜粋)

--取材協力:Netty Ismail、Chikako Mogi、Lukanyo Mnyanda.