ドラギ総裁、久々のんびりか-9四半期連続ユーロ圏成長見込み

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は今 月、過去数年の8月と比べれば太陽の下で少し長めにのんびりできるか もしれない。

というのも、夏の時期にユーロ圏の主要4カ国の経済がそろって成 長しているのは2011年11月のECB総裁就任以降初めてのことだから だ。これを可能にしているのはユーロ安と消費を押し上げている原油 安。デフレ懸念が弱まった上に、超緩和的なECBの政策があと1年続 くことを考えれば、域内経済への追い風はやまない公算が大きい。

14日に発表される4-6月のユーロ圏域内総生産(GDP、速報 値)は前期比で9四半期連続のプラス成長が見込まれ、ドイツとフラン ス、イタリア、スペインはそろって経済が拡大していると予想されてい る。ドラギ総裁がユーロを守るため「何でもする」と発言した12年夏の 状況とは様変わりだ。

ソシエテ・ジェネラルのシニアエコノミスト、アナトリ・アネンコ フ氏(ロンドン在勤)は「段階的な景気回復が進んでいるという全体像 に見合っている」と述べ、ここ数年では「ECBにとって、あまり積極 的に関与せずに済んでいる初めての夏だろう」と付け加えた。

ドラギ総裁の出身国イタリアは13年4-6月には第2次世界大戦後 では最長のリセッション(景気後退)を記録。総裁は昨年8月に米ワイ オミング州ジャクソンホールでの講演で、ECBが量的緩和(QE)に かじを切りつつあると示唆した。ブルームバーグがまとめたエコノミス ト予想中央値によれば、今年4-6月のユーロ圏GDPは前期比0.4% 増となったもようで、これは1-3月と同じ成長ペースだ。

製造業・サービス業活動を測る指数によれば、ユーロ圏はギリシャ 危機にもかかわらず7-9月に入ってからも成長の勢いを維持。7月の インフレ率は前月と同水準の0.2%にとどまったものの、変動の激しい 要因を除くコアインフレ率は1%と、1年3カ月ぶり高水準に達した。

こうしたデータ発表後、ECB政策委員会メンバーのヤズベツ・ス ロベニア中銀総裁は今月5日のインタビューで、「QEはうまくいって いると思う。われわれが正しい軌道に乗っている兆候がはっきりと示さ れており、他の全ての選択肢は今は検討対象ではない」と発言した。

ECBはQEの下で、国債購入策を少なくとも16年9月まで続ける 方針を示している。

原題:Draghi Savors Synchronized Summer for Top Euro-Area Economies(抜粋)

--取材協力:Maria Tadeo、Angeline Benoit、Nikos Chrysoloras、Carolynn Look、Alessandro Speciale、Kristian Siedenburg、Mark Deen、Kevin Costelloe、Giovanni Salzano.

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