ジャンク級に格下げが追い討ちも、不況にあえぐブラジル

ブラジルのルセフ大統領にとっ て2015年は、リセッション(景気後退)や汚職スキャンダルに見舞われ 厳しい年になっているが、さらなる打撃を受ける可能性が高まってい る。同国国債がジャンク(投機的水準)級に格下げになるリスクがある からだ。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査によると、ブラジル が今後数年に投資適格級を失う確率は70%と見込まれている。米格付け 会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は7月28日、ブラジル の信用格付け見通しを「ステーブル(安定的)」から「ネガティブ(弱 含み)」に変更し、投機的水準に引き下げる可能性があることを明らか にした。S&Pによるブラジル国債の格付けは現在、ジャンク級を1段 階上回る「BBB-」。

S&Pは、ブラジル石油公社(ペトロブラス)でのリベート疑惑に 関する調査が継続する中で、同国が直面する政治・経済的課題を理由に 挙げた。ルセフ大統領は一時、ペトロブラス会長を務めた経歴がある。

ブラジル地理統計資料院(IBGE)によると、インフレ率は7月 半ば時点で9.25%に上昇し、中央銀行の目標(4.5%)の2倍強。調査 回答者の7割は、インフレ率が17年までは目標水準に低下することはな いと予想した。当局は14年末以降、7回の利上げを実施し、政策金利を 9年ぶりの高水準の14.25%としている。エコノミスト15人中1人を除 いて全員が来年の利下げを見込んでおり、3月か4月に緩和開始との見 方は6割に上った。

ブラジル経済は昨年7-9月(第3四半期)にリセッション入りし た。別のエコノミスト調査によれば、今年は1.5%のマイナス成長にな る見通しで、予想通りなら過去25年で最悪のリセッションとなる。不況 で税収が悪化しており、レビ財務相は先月、政府が今年財政目標を達成 できないとの見通しを示した。エコノミスト調査では、向こう数年間は 財政目標に届かない状態が続くとの回答が73%で、目標を超えると答え たエコノミストは皆無だった。不況が来年も続くとの見通しは全体 の75%に上った。

原題:Downgrade to Junk Seen for Brazil in Further Blow to Recession(抜粋)