TOPIX9連騰で年初来高値、好業績KDDIなど内需堅調

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10日の東京株式相場はTOPIXが9日続伸 し、終値で6月24日に付けた年初来高値を更新した。4-6月期営業利 益が2割近い増益で、市場予想を上回ったKDDIなど情報・通信株が 上昇。医薬品や陸運、パルプ・紙など相対的に内需セクターが買われ、 野村証券の投資判断引き上げを受けた東レなど繊維株も高い。

TOPIXの終値は前週末比12.10ポイント(0.7%)高の1691.29 で2007年7月31日以来、およそ8年ぶりの高値水準を回復。日経平均株 価は84円13銭(0.4%)高の2万808円69銭と4日続伸した。

三井住友アセットマネジメントの石山仁チーフストラテジストは、 「企業業績をみても、2桁増益を狙えるところは日本株しかなく、 EPS水準やモメンタムもしっかり。世界的に資金が潤沢になる中、日 本に注目が集まりやすい」と指摘。個別銘柄の選別物色が進む中、「イ ンバウンド消費が見込める内需系に買いが入りやすい」と言う。

週明けの日本株は、利上げ実施後の景気の不透明感から米国株の下 落が続いたほか、中国経済統計の低調が嫌気され下落して始まり、日経 平均は朝方に100円以上下げた。7日発表の7月の米雇用統計は、非農 業部門雇用者数が前月比21万5000人増。岡三証券の平川昇二チーフエク イティストラテジストは、「20万人を上回り、9月利上げの見方が強ま っている」と話した。中国国税関総署が8日に発表した7月の輸出は、 ドルベースで前年同月比8.3%減と落ち込んだ。市場予想は1.5%減。

ただ、寄り付き直後をきょうの安値にTOPIX、日経平均とも徐 々に下げ渋り、午後早々にプラス転換すると、きょうの高値圏で終え た。国内企業の業績楽観から下値では買いが入っており、りそな銀行の 戸田浩司チーフ・ファンド・マネジャーは「内需企業やディフェンシブ の業績は底堅く、資金が流れている。全体として指数は下がらない」と みている。

野村証券によると、7日までに第1四半期決算の発表を終えた236 社で、同証の事前予想を10%超上振れた企業は40%、10%超下振れた企 業は17%だった。同証では、上振れ傾向に変わりはないとみる。

東証1部33業種は繊維、その他製品、紙パ、通信、陸運、空運、医 薬品、建設、小売など25業種が上昇。鉱業やゴム製品、機械、ガラス・ 土石製品、鉄鋼、非鉄金属、金属製品、電機の8業種は下落。鉱業は、 前週末のニューヨーク原油先物の続落が嫌気された。東証1部の売買高 は21億9090万株、売買代金は2兆6580億円。値上がり銘柄数は1367、値 下がりは447。

売買代金上位では、4-6月期営業利益が市場予想を上回った KDDI、野村証が投資判断を「中立」から「買い」に上げた東レが買 われ、4-6月期が営業黒字に浮上したジャパンディスプレイは急騰。 ソフトバンクグループや任天堂、大成建設、MS&ADインシュアラン スグループホールディングスのほか、花王やコーセーなどインバウンド 消費関連も高かった。

半面、JPX日経インデックス400への追加が見送られた東京電 力、除外される東芝やLIXILグループが安く、ブリヂストン、マブ チモーター、住友化学、JFEホールディングス、ケネディクス、長谷 工コーポレーションも売られた。

--取材協力:Yuji Nakamura.

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